地域拠点の完成祝う、防集・脇の沢団地 自治会が会館整備/陸前高田(別写真あり)

▲ 笑顔で料理を囲み、地域拠点が完成した喜びを分かち合う自治会員ら=米崎町

 陸前高田市が進めている防災集団移転促進(防集)事業によって宅地が造成された米崎町の脇の沢団地内に、自治会(金野貞二会長)が整備を進めていた自治会館が完成し、14日に現地で落成式が開かれた。式では金野会長(74)をはじめ、地域住民や来賓など約40人が集い、待望の地域拠点が完成した喜びを分かち合った。

完成した脇の沢団地自治会館=同


 防集事業は、東日本大震災からの復旧・復興に向けた最優先課題である被災者の住宅再建策の一つ。同市では、土地区画整理事業と合わせて施工する中心市街地分(高田、今泉)を除く被災地域28団地358区画で造成工事を行った。
 このうち、市内最大規模の74区画を持つ脇の沢団地では、平成27年11月から住宅の建築がスタート。住民らは28年6月、もともとあった「脇の沢地区高台移転協議会」を母体に脇の沢団地自治会を立ち上げ、震災による津波で流失した「脇の沢部落会館」に代わる地域の拠点を再建しようと話し合いを重ねてきた。
 自治会館の建設費は1408万円で、このうち1000万円は市の自治会館等整備事業費補助金を活用。自治会員の負担金として、29世帯から1世帯あたり15万円を拠出してもらったほか、埼玉県の支援者から寄せられた寄付金5万円も充てた。
 同町の㈱熊谷土木、㈱興建ハウジング、金野設備㈲が工事を請け負い、木造平屋建て、延べ床面積88・79平方㍍の会館が完成。会議などに使える広々とした洋室のほか、小さめの洋室、台所、洋式トイレを備えている。防集団地に自治会館が建設されたのは市内で8例目。
 落成式では、震災犠牲者に黙とうをささげたあと、金野会長が「流失した会館を再建したいというのが私どもの当初からの悲願。これからは自治会の発展とともに、会員や近隣住民のコミュニケーションの場としてフルに活用してもらえれば」とあいさつ。建設の経緯を説明したあと、来賓の米崎地区コミュニティ協議会の新沼幸男会長、戸羽太市長、大坪涼子市議会議員がそれぞれ祝辞を述べた。
 続いて、熊谷土木の熊谷浩社長の音頭で乾杯。会館に備えられた台所をさっそく活用しながら、来場者全員でおいしい料理を囲み、地域拠点の完成を祝った。