アバッセたかたを紹介、岩手大・県立大生らブログ作成/陸前高田

▲ アバッセ内の各店を紹介するブログを作成=高田町

 東日本大震災からのにぎわい復活を目指す陸前高田市の新市街地をPRしようと、岩手大学や県立大学の学生らが、市街地にオープンした大型商業施設「アバッセたかた」の入居店舗などを紹介するブログサイトを立ち上げた。学生自ら各店を取材し、震災を経た「これまでの歩み」を伝える内容。関係者がまちの核の活性化へ期待を込める。

 

まちの核 地元内外にPR、商店主の「歩み」も掲載

 

 アバッセたかたのパブリックスペースで8日、ブログの完成お披露目会が行われ、岩手大の井上博夫名誉教授・客員教授がブログ作成の趣旨や経緯を説明した。
 取材に当たったのは、岩手大生8人、県立大生3人、明治学院大生3人の計14人。各店の「いいところ」だけでなく、それぞれの「歩み」や商店主らの思いにフォーカスを当てようと、昨年秋から独自のインタビューシートを作成するなど工夫を重ねた。
 ブログで紹介しているのは、アバッセ内の入居店舗14店と、アバッセを運営する高田松原商業開発協同組合、アバッセに併設されている市立図書館。電話番号や定休日、営業時間、看板商品、店の雰囲気を写真とともに紹介し、被災を乗り越えて再建した事業者や震災を機に起業した事業者の思いを丁寧に伝えている。
 岩手大の角地美桜さん(人文社会学部2年)は、ファストフード店「ぴっぴ家汐風食堂」を取材するため、昨年11月に初めて同市を訪れた。
 「取材の中で『大好きな陸前高田をさらにいいまちにしたい』という思いを聞き、目標に向かって頑張っている姿を伝えられるよう、自分なりに考えて原稿にまとめた」と話し、「陸前高田市民は気さくに声をかけてくれ、とても心が温かい。家族や友人にも陸前高田に来てほしい」と期待を込める。
 学生らは今後、アバッセ周辺に整備された個店などもブログ上で紹介することとしている。井上名誉・客員教授は「情報発信を通じてまちの復興・再生に貢献していきたい」と話す。
 ブログサイトはURL(http//abassetakata.blogspot.jp/)。サイトにつながるQRコードを載せたポストカードは1200枚作成し、アバッセなどで配布している。QRコードはアバッセ専門店街入り口などの看板にも掲示している。

 

ブログのQRコード