「かっこ花」輝く美しさ、例年より早くアツモリソウ園で開花/住田(別写真あり)

▲ 薄い紫色のかれんさが映えるアツモリソウ=世田米

 住田町の「かっこ花を守る会」(菊池賢一会長)が運営する世田米川向地内の国道107号沿い「アツモリソウ園」で、アツモリソウがかれんな花を咲かせている。今春は暖かい日が続いたことから開花時期が早く、町内各地での関連イベントも前倒し。今週末を中心に、多くの人々の目を楽しませそうだ。

 

各地でイベント開催へ

 

 アツモリソウは、山地の草原に生息するラン科の多年草。「かっこ花」「山野草の女王」などと呼ばれ、町花にもなっている。名前は平家の大将であった平敦盛にちなみ、よろいの後ろに付けていた矢よけの「ほろ」に花の形が似ていることが由来とされる。
 かつては冷涼な山間地に多く自生していたが、乱獲や造林事業などにより減少し、絶滅の恐れが高まっている。また、家庭などでの園芸栽培も、細かな管理が必要とされる。
 横澤儀商店ガソリンスタンド近くに構える同園。守る会は、保護増殖活動を目的に昭和63年設立された。バイオ技術で増殖した株を含む数多くのアツモリソウを植栽、管理している。
 園内のあちこちで薄い紫色の花が咲き始め、かれんさが映える。5月末前後まで開園予定で、通常は防護柵の外から観賞できる。
 開花時期は、例年よりも早めに推移している。町内でのアツモリソウイベントは5月の最終週に予定される年が多いが、今年は1週間早めての開催となる。
 アツモリソウ展示会は、19(土)、20(日)の両日に道の駅・種山ケ原ぽらんで開催。20日は午前9時〜午後6時に「山野草まつり」もぽらんで行われる。
 両日午前8時30分〜午後4時30分には、上有住の赤羽根直売所で恒例の「かっこ祭り」を予定。アツモリソウの販売に加え、午前10時からは株分け講習会も予定している。
 また、町主催の第2回アツモリソウ栽培講座は22日(火)午前10時から、アツモリソウ園などで開催。同園をはじめ各地の栽培地を回り、生育管理方法などを学ぶ。
 講座に関する問い合わせは、町農政課農政係(℡46・3861)まで。