〝初夏の味〟水揚げ、ウニ漁がシーズン入り/大船渡湾(別写真あり)

▲ 水揚げされたウニの殻むき作業を行う漁業者ら=蛸ノ浦漁港

高値で出だし好調

 

 大船渡湾のウニ漁がシーズン入りした。23日から連日、漁業者らが漁を行い〝初夏の味〟を水揚げ。初日の水揚げ量は、67・7㌔で前年を32㌔下回ったが、現品入札による10㌔当たりの最高値は前年より2万円余り高い13万1900円と、好調なスタートを切った。
 大船渡湾内では例年、大船渡市漁協の赤崎、大船渡両支所が現品入札によるウニ漁をこの時期に展開。東日本大震災後は、平成27年から毎年行っている。
 今年の開口日は23日から27日(日)までの5日間。連日、水揚げされた生ウニが、赤崎町の集荷場で現品入札にかけられている。
 今季2日目となった24日も、朝早くから多くの小型船が湾内で漁を開始。澄んだ青空のもと、漁業者らは箱メガネで海中をのぞき込み、タモ網やカギのついた長竿を巧みに操ってウニを捕っていった。
 漁港では、水揚げされたウニの殻むき作業が行われた。漁業者の家族も総出で手伝い、むいた身を次々とトレーに収めていった。
 赤崎町の蛸ノ浦漁港で殻むきを行った東善一さん(80)=同町=は、「量はまずまず。最初の時期なので身の色は良いとは言えないが、今後良くなっていってほしい」と期待をかけた。
 県漁連南部支所や市漁協によると、初日と2日目の水揚げ量は合わせて114・2㌔で、前年同期間に比べ少なめという。
 これに対し、10㌔当たりの金額は、初日が13万1900円~11万5000円(前年11万円~8万3000円)、2日目が15万5100円~11万8000円(同12万6900円~9万円)と前年を上回っている。
 湾外での漁は、半月ごとの事前入札会により、各漁協ごとに水揚げ数量を決定。今月16日~31日(木)を水揚げ期間とした第1回事前入札会には綾里漁協が参加しており、24日現在、海況により初開口を見合わせている。漁は8月上旬まで行われる見込み。