統合の方式と時期を報告、第一・日頃市・越喜来・吉浜合同協議会が市教委へ/大船渡

▲ 佐藤会長㊨が小松教育長へ統合合同協議会の協議結果報告書を提出=大船渡市役所

 大船渡市の第一中学校区および日頃市・越喜来・吉浜地区学校統合合同協議会(佐藤勝利会長、委員21人)は31日、同市教育委員会へ協議結果報告書を提出した。協議会ではこのほど、第一、日頃市、越喜来、吉浜の各中学校について、平成32年4月に編入方式で統合することを決定。統合に向け、各地区が市教委へ示した要望内容への対応も改めて求めた。
 市教委は平成28年度に策定した市立小・中学校適正規模・適正配置基本計画において、生徒数の減少によって1学年1学級の状態が続く日頃市、越喜来、吉浜各中学校の統合を提案。29年度には、対象校を有する各地区の統合協議会が第一中を相手校とした統合推進を決め、第一中学校区(盛、猪川、立根の3地区)の協議会でも合意がなされた。
 今年3月には、関係する地区や小中学校PTA、保育園・こども園保護者会の代表らで構成する合同協議会が設置され、統合の方式と時期をめぐって協議。その結果、第一に日頃市、越喜来、吉浜の各校が統合する編入方式をとり、32年4月の統合を目指すと決定した。
 報告書の提出は市役所教育長室で行われ、合同協議会からは佐藤会長(73)が出席。佐藤会長が小松伸也教育長に対し、報告書を手渡した。
 報告書には、「統合の方式は第一中学校への編入統合とする」「統合の時期は平成32年4月とする」の2項目について、「合意が図られた」と記載。
 合同協議会としての要望書提出は行わなかったが、各地区の統合協議会から示された事前の学校交流、通学時の安全確保、学校周辺の環境整備などの要望事項についても対応するよう、改めて求めた。
 合同協議会としての作業は、今回の報告書提出をもって終了。今後は7月ごろをめどに、合同協議会の委員らを中心とした「(仮称)統合推進協議会」が設置される見込みで、校章や校歌、通学路などに関する話し合いに移る。並行して、学校側では生徒間の交流事業や、統合後の行事の調整などが進められるとみられる。
 報告書提出を終えた佐藤会長は、「今後は校章、校歌などの協議をしていくと思うが、何よりも通学の方式、一中周辺の道路、橋などの整備が必要と考えている。統合の実現に向け、子どもたちの安全面確保を考慮しながら準備を進めてもらいたい」と力を込めた。
 小松教育長は「これからは推進協での協議を進めていくとともに、子どもたちの交流事業にも重きを置きながら準備を行っていきたい」と話していた。