第一野球場など整備へ、市議会6月定例会が開会/陸前高田

▲ 「高田松原公園」の災害復旧にかかり、立面図や配置図が当局から示された

 陸前高田市議会6月定例会は8日開会し、会期を21日(木)までの14日間と決めたあと、執行前提案20件を原案通り可決した。このうち、高田松原公園災害復旧工事の請負契約では、第一野球場、運動広場、サッカー場などの配置図や、第一野球場スタンド立面図などが示され、市民が待望する屋外スポーツ施設の一部概要が明らかになった。一般質問は12日(火)から3日間行われ、9議員が登壇する。

 

高田松原公園災害復旧で
請負契約を可決

 

 当局はこの日、平成29年度一般会計および下水道事業特別会計、漁業集落排水事業特別会計などの繰越明許費繰越計算書など5件について報告。避けがたい事情が発生したことなどによる事故繰越は漁港施設災害復旧、漁港海岸施設災害復旧などの計3事業で、繰越額は9億2689万円とした。
 可決議案のうち、東日本大震災で甚大な被害を受けた野球場などを含む高田松原公園災害復旧その2工事請負契約は、第一野球場のフィールドおよび外野スタンドの拡張、サッカー場の防球フェンスの設置、クレイ舗装などを行うもので、池田建設㈱・㈱共立土木経常建設共同企業体が1億5606万円で請け負う。
 同その3工事請負契約は、第一野球場スタンド、学習体験施設、公衆トイレの整備などを行うもので、㈱佐武建設と18億3060万円で締結する。
 当局の説明によると、第一野球場スタンドは鉄筋コンクリート造3階建てで、延床面積は1〜3階で計1471平方㍍。
 学習体験施設は木造平屋建てで、延床面積は370平方㍍。屋内練習場は鉄骨造平屋建てで、延床面積560平方㍍となる。公衆トイレはいずれも木造平屋建てとなり、公園内の4カ所に設置する。
 また、脇之沢漁港(利用調整施設)の災害復旧工事の変更請負契約は、防波堤本体ブロックの流用調整による製作個数等の変更によるもので、契約金額を10億980万円から9億5074万円に減額する。
 同日はこのほか、固定資産評価員1人を選任したほか、認定農業者とそれに準ずる人、農業に知見を有する人、中立の立場の人ら計11人を農業委員会委員に任命することに同意した。
 予算等特別委員会に付託された議案は、被災市街地復興整備事業の変更業務委託契約締結についての執行前提案1件と、高田松原地域振興施設条例の条例案1件。さらに、30年度の一般会計と、国民健康保険特別会計、介護保健特別会計、水道事業会計の各補正予算案。
 請願は「ライドシェアの導入に反対し、安全・安心なタクシー事業を守る施策推進を求める請願」の1件。政府が推進する「ライドシェア(無資格自家用車有償輸送)」について、「国民の安全・安心にきわめて大きな懸念がある」として導入に反対するもので、常任委員会に付託された。
 9日以降の日程と固定資産評価員、農業委員会委員次の通り。
 ▽9〜11日=休会▽12日=一般質問(4人)▽13日=一般質問(4人)▽14日=一般質問(1人)、予算等特別委員会▽15日=復興対策特別委員会、議会広聴広報特別委員会、各常任委員会▽16〜20日=休会▽21日=本会議、閉会
 ▽固定資産評価員=髙橋良明(市総務部税務課長)
 ▽農業委員会委員=菅野賀一(矢作町)佐々木稔(同)村上伸一(同)白川周一(横田町)石川秀一(竹駒町)吉田周平(気仙町)新沼信秋(高田町)金野秀一(米崎町)戸羽正光(小友町)志田忠一(広田町)新沼真弓(大船渡市大船渡町)