夏漁の訪れ告げる、今季初のカツオ水揚げ/大船渡(動画、別写真あり)
平成30年6月26日付 1面

夏漁の訪れを告げるカツオが24日、大船渡市魚市場に今季初めて水揚げされた。県外の巻き網船3隻が合わせて約30㌧を水揚げ。昨年の初水揚げに比べ、数量は半分以下にとどまったが、値段は最高で1380円(1㌔当たり)と高値がついた。
巻き網3隻が計30㌧、数量少なめで高値つく
この日、カツオの水揚げを行ったのは、愛媛県の第七十一天王丸と第七十五天王丸、静岡県の第十二大師丸。前日、福島県の小名浜沖や宮城県の金華山沖で漁獲し、24日早朝、大船渡に入港した。
同魚市場へのカツオの初水揚げは、昨年より1週間ほど遅め。この日は、早朝から市場職員らが水揚げ作業にあたり、船倉から姿を現したカツオを重さごとに選別。朝日を受けて黒光りする魚体が、次々とベルトコンベヤーで運ばれ、場内を活気づけた。
水揚げされたカツオは、中小サイズ(1・8~2・5㌔)が主体。水揚げ量は、計120㌧だった昨年の初水揚げの4分の1ほどにとどまった。
これに対し、1㌔当たりの価格は1380~273円。昨年の最高値300円の4倍以上となる高値がついた。
第七十一天王丸の松下英人船長(48)は「カツオの群れがなかなか見えず、難しい状況。サイズもいつもより小ぶりで今後どうなるか」と難しい表情を見せつつも、「味はいいよ」と太鼓判を押す。
同魚市場を運営する大船渡魚市場㈱の佐藤光男専務は「やっとこの時期が来た、という思い。水揚げ量の少なさは気になるが、シーズン中はどうにか例年並みの実績までもっていければ」と話していた。
カツオ漁は例年、9~10月にピークを迎える。