全国高校野球選手権岩手大会/アナウンスでエール送る、大船渡東の佐々木さんと新沼さん
平成30年7月5日付 6面

あす、盛岡で開会式と開幕戦
第100回全国高校野球選手権記念岩手大会(県高野連など主催)は6日、盛岡市の県営野球場で開会式と1回戦2試合が行われる。式では、大船渡東野球部マネジャーの佐々木若菜さん(3年)が司会者を、開幕戦では同じく新沼愛理沙さん(同)が試合アナウンスを担当。記念大会の幕開けを飾る大舞台に臨み、甲子園を目指す選手らにエールを送る。
同大会には気仙の高田、大船渡、住田、大船渡東を含む計66チームが出場。県営球場、花巻球場(花巻市)、森山球場(金ケ崎町)の3会場で19日(木)まで、休養日を除く12日間にわたってトーナメント戦65試合が行われる。
開会式は、午前10時から県営球場で行われ、第100回記念関連の企画もある。開幕戦の1回戦第1試合は同11時50分からで、水沢第一と一関第一が対戦する。
開会、閉会式の司会と、開幕、決勝戦の試合アナウンスの担当者計8人(各2人)は、2月に盛岡市で行われた選考会により決定。多くの高校生が原稿読み上げの実技試験に臨み、厳正な審査の結果、佐々木さんと新沼さんも選ばれた。
入部当初から、マネジャーとして大船渡東ナインを支え続ける2人。アナウンスは、練習試合や地元の野球大会などで経験を重ねてきた。今回、「選考会で一緒に合格することは1年生のときからの夢だった」といい、互いに喜びを分かち合う。
佐々木さんは、テレビで放送される甲子園のアナウンスに憧れ、手本にしている。「女性らしい高めの声や、聞き心地の良いイントネーション、語尾などがとても参考になる。早口にならないよう気持ちのコントロールも必要」と向上心をのぞかせる。
開会式では、水沢工業の生徒とともに、選手入場や開会宣言などで進行役を務める。最後まで役目を果たすことで、同じ球場にいる仲間たちを勇気づける。
一方、新沼さんは2年前、夏の県大会決勝戦でアナウンスを担当した地元の菊地紗綾さん(当時大船渡3年)のマイクに向かう姿勢に感動し、目標としてきた。「ただ原稿を読むだけではなく、幅広い世代の人の耳に届く声」に意欲をみせる。
開幕戦では、盛岡市立の生徒と協力。他校の試合だが、「記念大会の大事な一戦にふさわしいアナウンスをしたい。選手が悔いを残さず、力を発揮するサポートができれば」と気を引き締める。
本番に向け、佐々木さんは「県営の土を踏む選手の意識を高められるよう、甲子園で聞くようなアナウンスをしてきたい」と、新沼さんは「指導していただいた人たちへ恩返しできるよう、練習の成果を発揮してきます」と意気込む。
気仙勢は4校とも2回戦から登場。高田は7日(土)の県営球場第2試合(午前11時30分)で山田・宮水連合と、大船渡は8日(日)の同球場第3試合(午後2時)で盛岡第三と対戦。住田と大船渡東は10日(火)の花巻球場第2試合(午前11時30分)でぶつかる。雨天順延。