雨粒吹き飛ばす活気、農林会館前で夏まつり/住田(別写真あり)

▲ 雨粒が落ちる中でも活気を呼び込んだ手踊り=世田米

会場変更し初開催

 

 住田町夏まつり(実行委員会主催)は29日、世田米の農林会館前広場で行われた。台風12号に伴う悪天候の影響で、1日順延しての開催。この日も降雨の時間帯があったが、実行委によると約2500人の住民らが詰めかけ、多彩な企画を楽しんだ。
 実行委員会(会長・泉田静夫町観光協会長)は町や町観光協会、商工会、郷土芸能団体連絡協議会などで構成。これまで商店街を中心に開催していたが、通り沿いに設置する竹飾りなどにかかる負担軽減を図り、持続可能なイベントにしていこうと今年は農林会館前に会場を変更した。
 29日も日中は断続的な降雨となったが、プレイベントを決行。農林会館前では大正琴の演奏が行われ、韓国やウズベキスタン、チリなどの踊りが披露される「パフォーマンスタイム」が続いた。
 午後4時からの開会式時には雨が止み、泉田会長は「最低でも3年間はこの会場で実施し、効果を検証したい。人口減少が進む中、効率的に効果を上げていくためのチャレンジ」とあいさつ。
 引き続き、世田米保育園児がかわいらしい踊りを披露し、有住、世田米の両中学校生は迫力あふれるよさこい演舞を繰り広げた。
 YOSAKOI酌酔狐やSUMITA音楽サークル音蔵のミニライブ、月山よさこい鹿(shishi)と幅広い世代の住民グループが活気を呼び込んだあとは、クッブの早積み大会を開催。会場が夕闇に包まれると、世田米の柿内沢鹿踊りが登場し、幻想的なちょうちんの明かりが映える中で勇壮な舞を披露した。
 特設の木製やぐらを回る形での輪踊りには、女性住民を中心に約350人が参加。雨粒が落ちる中でも笑顔で手踊りを楽しみ、華やかさに包まれた。
 五葉山火縄銃鉄砲隊は、旧役場跡地で火縄銃演武を行い、町の活性化や住民の安寧を願う銃声を夜空にとどろかせた。フィナーレの花火大会も、来場者を魅了した。