冒険の先に〝ヒンヤリ〟、滝観洞に多くの行楽客/住田(別写真あり)

▲ 洞内を進んだ先にあり、多くの人々を魅了する「天の岩戸の滝」=上有住

暑さ続きでにぎわい

 

 住田町上有住の滝観洞は、お盆休みに合わせて行楽客が多数訪れ、連日、にぎわいを見せている。外が暑くなればなるほど、常に15度程度の洞内は「ヒンヤリ感」が増す。蒸し暑さが広がった15日も多くの来訪があり、活気に包まれた。
 全長3635㍍、高低差115㍍にも及び、国内屈指の鍾乳洞を誇る滝観洞。観光洞部にはライトアップされた鍾乳石が輝き、ダイナミックな造形の岩肌や地下水などによる神秘的な光景が続く。
 入り口から歩いて30分ほどの880㍍地点に、高さ60㍍にも及ぶドーム型の空間が広がる。天井部の大理石の裂け目から落差29㍍の「天の岩戸の滝」が魅了し、洞内滝としては国内屈指を誇る。
 管理する滝観洞観光センター(住田観光開発運営)によると、14日は460人を超える来場があり、今年いちばんのにぎわいに。15日も午前中の駐車場では県外ナンバーの車両が目立ち、券売機の前では数十人が列をつくった。
 洞内に入った瞬間にヒンヤリとした空気が押し寄せ、来訪者はスッキリとした笑顔を浮かべながら〝探検〟。蛇行した通路を数十分かけて進むと、ドーム状の空間に行きつき、滝からのミストを浴びながら達成感を味わった。
 金ケ崎町立三ケ尻小6年の小関誠之介君(11)は「入った瞬間に冷たい空気が来た。最後にあった滝を見てびっくりしたし、水しぶきを浴びて楽しかった」と笑顔。
 上有住出身の母・郁恵さん(38)は「きょうは暑かったので家族と親せきと一緒に久しぶりに来た。小学校の時はもっとスイスイいけた気がするが、思っていた以上に長かった」と話していた。
 入洞受け付けは午前8時30分~午後4時30分。問い合わせは同センター(℡48・2756)へ。