真夏の暑さ戻る、3市町そろって30度超え/25日の気仙

▲ 照りつける日差しのもと、「まちなか広場」の噴水で遊ぶ子どもたち=陸前高田市高田町

 25日の気仙地方は、3市町そろって日中の最高気温が30度を超える真夏日となった。二十四節気の一つで、暑さが一段落するころとされる「処暑」を過ぎた中で戻ってきた真夏の陽気に、各地では涼を求める人々の姿が見られた。

 23~24日にかけて西日本を通過し、強い風雨をもたらした台風20号の接近が心配されたが、24日夕までに秋田県沖で温帯低気圧に変わった。
 〝台風一過〟の25日の気仙は朝からすっきりとした青空が広がり、気温はぐんぐん上昇。盛岡地方気象台の観測によると、午前中のうちに3市町でいずれも30度を超えた。
 日中の最高気温は大船渡で34・6度(平年比8・0度高め)、陸前高田で33・9度(平年値観測なし)、住田で33・8度(平年比6・3度高め)まで上がった。
 野山に秋の気配も漂い始めた中で戻ってきた真夏の暑さに、陸前高田市高田町の「まちなか広場」では、水遊び用の噴水ではしゃぐ子どもたちの姿が見られた。
 子どもたちは、足元から上がる水に触れてびしょぬれになりながら、周囲ににぎやかな声を響かせた。気仙沼市から訪れた家族は、「ここは気仙沼から近いので、よく来ている。きょうの暑さは水遊びにちょうどいいですね」と目を細めていた。

越喜来の浪板海岸では親子連れなどの姿が見られた=大船渡市三陸町

 また、大船渡市三陸町越喜来の浪板海岸には、海水浴場としての開設期間は終わったものの、涼を求めて親子連れなどが足を運び、波打ち際で歓声を上げていた。
 この日を含め、5~8月にかけて気仙で真夏日を観測したのは、大船渡で16日目、陸前高田で20日目、住田では26日目となった。
 気象台の予報によると、26日の県内は前線の影響によりくもりで、雨の降る所がある見込み。日中の最高気温は大船渡で28度ほどと、暑さは若干和らぐとみられる。27日から29日にかけては20度台前半の涼しい日が続きそうだ。