異文化の音楽間近で、タンザニアのグループ招き中高合同芸術鑑賞会/住田

▲ 生徒たちの間近で演奏するメンバー=住田町農林会館

 住田町の世田米、有住両中学校と県立住田高校の全生徒を対象とした中高合同芸術鑑賞会は28日、世田米の農林会館大ホールで行われた。アフリカ・タンザニア出身のROHOシアターが華やかなステージを繰り広げ、生徒たちは異文化音楽の魅力を存分に楽しんだ。
 この鑑賞会は県立住田高校教育振興会の活動の一環。特色ある学校運営や教育活動の充実を図ろうと毎年開催している。3校の生徒や教職員ら約200人が訪れた。
 ROHOシアターは、タンザニアでミュージシャンを多数輩出しているテメケという下町で、幼少期から音楽とともに生活してきた若者たちがバンドを結成したのが由来。アフリカの伝統音楽を基盤としたオリジナルな音楽づくりを目指し、国際大会でも受賞歴がある。日本ツアーは平成17年から行っており、各地で好評を博している。
 ステージには、タンザニザ音楽には欠かせない太鼓の「ンゴマ」や木琴の「マリンバ」、竹製の打楽器である「ンガサラ」などが並び、メンバーたちが踊りを交えながら躍動。多彩なビートやハーモニーを響かせると一気に生徒たちを魅了し、手拍子に包まれた。
 後半は平和を祈るアカペラ曲や、タンザニア南部のお祭り曲などを次々と演奏。生徒たちの間近でも打楽器を鳴らしたり、マスクダンスを披露し、生の迫力を届けた。
 また、生徒たちが楽器を手にして演奏したほか、ダンスで共演する一幕も。楽しみながら国際交流の魅力にふれるとともに、メンバーの陽気な振る舞いから今後の充実した学校生活につながるパワーも得た様子だった。
 世田米中1年の及川瑞稀君(13)は「席の近くでも演奏があり、すごい迫力だった。学校の中での芸術鑑賞とは違う雰囲気があって、楽しかった」と話していた。