保育施設に絵本寄贈、生命保険協とTLC会が被災地支援の一環で/大船渡(別写真あり)

▲ 贈られた絵本を夢中で眺める子どもたち=大船渡保育園

 一般社団法人生命保険協会岩手県協会(千崎和夫会長)とトータル・ライフ・コンサルタント会(TLC会、大野滋子会長)は28日、大船渡市内の保育施設に絵本を寄贈した。両協会が実施する東日本大震災被災地支援活動の一環。絵本を贈られた子どもたちは、さっそく物語の世界に浸りながら、笑顔を広げた。

 

子どもたちを物語の世界へ

 

 この活動は、「絵本を通して子どもたちが笑顔になり、少しでも地域の明るさや活気につながってほしい」との思いから、両団体が合同で展開しているもの。震災被災地の保育施設に、2万円相当の絵本と同協会オリジナル絵本を届けている。
 平成24年度にスタートし、昨年度までに沿岸市町村などの保育施設延べ98施設に絵本をプレゼント。活動7年目を迎える本年度は、同市内の大船渡、明和、盛、蛸ノ浦の各保育園と、海の星幼稚園、綾里こども園の計6施設に贈ることとした。
 このうち、大船渡町の大船渡保育園(富澤康磨園長、園児163人)では、同園から要望があったホラーを中心とした絵本約20冊を寄贈した。
 同園で行われた寄贈式には、同協会の依田晋事務局長やTLC会の大野会長ら5人のほか、4、5歳児クラスの子どもたち54人が出席。大野会長から園児代表に絵本が手渡されたあと、その中から同園職員が「三枚のお札」を読み聞かせると、子どもたちは面白がって物語に聞き入っていた。
 続いて、園児らが童謡『お化けなんてないさ』を元気良く合唱。さらに、大野会長らに「すてきな絵本をありがとうございます。たくさん読ませてもらいます」と書かれたメッセージカードを贈った。
 式後は、5歳児クラスの子どもたちが、早速絵本を手にとって楽しそうに眺め、園児の一人は「絵本は大好き。たくさんもらってうれしかった」と笑顔を咲かせていた。
 大野会長は「子どもたちは屈託のない笑顔で迎えてくれるので、こちらまで元気になる。絵本は自由に手にとって読んでもらえれば。活動を始めたころに10年は続けたいと考えていたので、少なくともあと3年は継続したい」と話していた。