ホームステイで成長を、大学生ら6人滞在してフィールドワーク・ラーニング/住田

▲ 五葉地区公民館で顔合わせを行った学生とホームステイ先の家族ら=上有住

 特定非営利活動法人いわてGINGA―NET(盛岡市、八重樫綾子代表)による「いわてフィールドワーク・ラーニング2018夏期プログラム」は12日、住田町内でのホームステイ活動が始まった。岩手県立大の大学院生や大学生6人が参加。2泊3日の日程で行われ、学生たちは住民生活に溶け込みながら産業や生活文化を体験し、地域の実情に理解を深める。
 同法人は平成23年から、東日本大震災復興支援プロジェクトを展開。これまで延べ1万6000人の学生が参加し、仮設住宅団地のコミュニティー支援をはじめ、マンパワーを生かした活動を展開してきた。
 今回は、岩手県立大学からの委託事業として実施。若者が主体的に地域貢献活動を行うことで人材育成や地域活性化につなげ、災害や地域の歴史・文化を次世代に受け継ぐとともに、震災復興への寄与も見据えている。
 ホームステイ活動には大学生5人、大学院生1人が参加。すみた民泊協会(紺野昭雄会長、会員48人)が受け入れ、学生たちは町内3家族に分かれて過ごす。
 この日は、五葉地区公民館で学生たちとホームステイ先の家族が顔合わせ。その後、各家族ごとに活動に入り、畑仕事や畜産など各家庭のなりわいに理解を深めた。
 このうち、紺野会長宅には総合政策学部2年の髙橋珠実さんが訪問。この時期の畑では、ニンニクを植えるための畑作業に入ることや、昔ながらの結婚式の習慣などを聞き、交流を深めた。
 髙橋さんは昨年に続いての参加。「昨年も生活や文化などいろいろなことを学んだが、今年もニンニクを育てる作業などを体験できるので、別の視点から新しいことを吸収できると思う。ホームステイ先の方々と積極的にコミュニケーションを取り、家族の一員のようになりたい」と話していた。
 学生たちによるホームステイ先での活動は14日(金)の午前まで。15日(土)と16日(日)は釜石市の中学生を対象とした学習支援を五葉地区公民館で行うほか、住田食材研究会の協力を得て地域住民との交流会も予定している。