魅力広がる「トマさんソース」、かたつむりの缶詰商品 生産や加工など障害者担う/大船渡
平成30年9月14日付 7面
大船渡市の一般社団法人かたつむり(吉田定代表理事)は、同法人が生産するフルーツトマトと大船渡産サンマを用いた「トマさんソース」の新商品を開発した。盛岡市の複合商業施設・アネックスカワトクの30周年に合わせ、消費者の声を反映させた「カレー味」4種類に加え、「そぼろ生姜煮」も生み出し、多彩な品ぞろえに。いずれも事業所を利用する障害者が生産、加工、ラベル貼りなど全工程にかかわり、やりがいと責任を感じながら作業に励んでいる。
新たに4種類仲間入り/そぼろ生姜煮も開発
同法人は、猪川町に就労継続支援施設B型事業所の「@(あっと)かたつむり」(大西智史施設長)を構える。現在は3市町と気仙沼市に暮らす36人が利用し、陸前高田市のふるさと納税にかかわる事業などに手作業であたっている。
2年前から赤崎町の震災被災地に設けたハウス内で、フルーツトマト「赤崎元服トマト」の栽培に着手。生鮮用の規格から外れたトマトを加工して商品化しようと、施設を支援する認定NPO法人・難民を助ける会(東京都)と共同で「大船渡トマさんソース」を開発し、今夏から販売が始まった。
県内の百貨店やスーパーマーケット、産直施設などに出荷し、売り上げは好調に推移。こうした中、アネックスカワトクから開設30周年に合わせた新商品の打診があり、発売後に寄せられた消費者からの声を生かして開発を進めてきた。
トマさんソースはエスニックな辛味があり、消費者からはカレー味の提案があった。カレー味、ほうれん草カレー味、激辛グリーンカレー味、和風カレー味を開発して「1種類でも採用されれば」と提案したところ、すべて採用された。
さらに、サンマの食味に合わせたそぼろ生姜煮もつくり、一気に6種類に。トマさんソースはパンやパスタなどの相性が良かったが、新商品はご飯料理にも合い、食卓での活用の幅が広がった。
缶詰とあって賞味期限が長く、食物アレルギーにも対応。特産品としてだけではなく、非常食などとしても活用できる。
トマトの生産から摘果、具材の切り分け、調理、ラベル貼り、熱処理など、すべての工程がかたつむりの敷地内で完結。着色料・保存料不使用にもこだわった。
大西施設長(52)は「多くの人々に喜んでいただける仕事が、やりがいにつながる。自社のキッチンカーで『トマさん』を使った調理品を出すなど、対面販売の幅も広がる」と、今後を見据える。
利用者の一人で、これまでトマト生産などにかかわってきた大船渡市三陸町越喜来の中村浩子さん(22)は「自分たちがつくったトマトを食べてもらえるのはうれしい」と話し、笑顔を見せる。
アネックスカワトクでは10月26日(金)から販売が始まる。1缶300㌘入りで価格は630円(税込み)の予定。従来から販売しているソースと、和風を除くカレー味3種類は、定期製造を計画している。問い合わせは、かたつむり(℡26・2134)へ。






