英語能力生かして活動、㈱キャッセン大船渡インターン生の美津島さん

▲ 新聞記事の英訳など大船渡の魅力発信に取り組む美津島さん=キャッセン大船渡

 大船渡市大船渡町の㈱キャッセン大船渡でインターンシップ中の美津島さちさん(22)=静岡大学4年=は、自身の英語能力を生かした活動に取り組んでいる。同社の商業施設で営業する飲食店のメニューの英訳や、東海新報の紙面から選んだ記事を英文化し、広く発信。市民との交流も深めながら大船渡の魅力を体感し、形にしてきた。28日にインターンシップ最終日を迎える美津島さんは、「今後も何らかの形で関わっていきたい」と大船渡への思いを強くしている。

 

地域の魅力 体感し発信

 

 美津島さんは福岡県北九州市生まれで、現在は静岡県浜松市に在住。大学では人文社会科学部に所属し、観光経営論のゼミで地域活性化を学んでいる。1年生のときには、11カ月のアメリカ留学も経験したという。
 すでに、大手旅行会社への就職が内定しており、「仕事で地域活性化に取り組む前に勉強をしておきたい」とNPO法人wizによる「IWATE実践型インターンシップ」に参加。地域活性化事業を行うキャッセン大船渡でのインターンシップに臨んだ。
 美津島さんが東北、大船渡を訪れたのは今回が初めて。東日本大震災の発生時は中学3年で、「テレビで様子を見て、画面越しでも被災地のつらさが伝わってきた。いつか復興支援に携わりたい思いがあった」と語る。
 インターンシップは、先月29日から今月28日までの約1カ月間。美津島さんは「大船渡の魅力を世界へ発信する」をテーマに活動することとし、まずは市内の観光地などを巡って自ら魅力を体感。市民との交流で感じたことなども生かしながら、活動を展開してきた。
 メニューの英訳は、今後の外国人観光客受け入れなどを見据えたもので、同社の商業施設で営業する飲食店3店舗から依頼を受けた。各店の関係者らと意見を交換し、外国人がよく選ぶメニューを抽出したり、材料や料理の説明を入れて分かりやすく表現する工夫を図った。メニューは今後、店舗ごとに作成する計画で、美津島さんは「各店で活用してもらえれば」と期待を寄せる。
 新聞記事の英訳は、東海新報社の協力を得てインターンシップの後半からスタート。気仙特有の文化や歴史に関連し、外国人が興味を持ったり、行ってみたいと思える記事を自身で選び、これを英訳して、同社やキャッセンのフェイスブックに投稿している。
 今月15日付の「サンマ13日ぶり水揚げ」に始まり、27日までに五つの記事を英文化した。「新聞記事の英訳は初めて。記事を読み解き、文化などをより詳しく調べる必要もあって難しいが、大船渡をより知ることができ、英語の勉強にもなってありがたい」と話す。
 大船渡での1カ月を振り返り、「普段は会うことのないさまざまな年代の方々と接し、いろんな価値観や仕事に触れ、いい刺激になった。中でも、人の優しさに触れられたのが一番大きい。キャッセンの皆さんからは地域活性化に向けた取り組みだけではなく、コミュニケーションや信頼関係の大切さも身をもって知ることができた」と話し、感謝の思いを重ねる。
 インターンシップに合わせ、記事の英訳も終了となるが、「何らかの形で継続したい。来年は釜石でのラグビーワールドカップもあり、情報発信のあり方を模索している」と、今後も大船渡と関わり続けていく考えだ。
 11月からは4カ月のスペイン留学を控えており、美津島さんは「来年3月に帰国した時には、大船渡を訪れたい。仕事では地方の地域活性化に携わりたいと思っており、その中で大船渡に戻ってこられれば」と話している。