初の「さんま祭」にぎわう、夢商店街とキャッセン 夢横丁のオープンも祝福/大船渡(動画あり)

▲ 来場者らにサンマの炭火焼きを振る舞った「新生おおふなと・さんま祭」=キャッセン千年広場

 大船渡市大船渡町のおおふなと夢商店街協同組合(伊東修理事長)と㈱キャッセン大船渡(田村滿社長)による「新生おおふなと・さんま祭」は9月30日、大船渡駅周辺地区内のおおふなと夢横丁やキャッセン千年広場などで開かれた。あいにくの雨で一部予定が変更されたが、県内外から多くの人々が来場。会場では大船渡で水揚げされたサンマ2000匹を炭火焼きにして振る舞ったほか、今月1日のオープンを祝う夢横丁のオープニングセレモニーなども開かれ、世代を超えた来場者らが旬のサンマと多彩な催しを楽しんだ。

 

旬の味とイベント楽しむ

 

 新生おおふなと・さんま祭は、大船渡駅周辺地区で昨年4月、本設として開業した3商業施設(おおふなと夢商店街、キャッセン・モール&パティオ、キャッセン・フードヴィレッジ)が連携して初めて実施。NPO法人日韓文化交流会が共催した。
 会場の一つとなった夢横丁は、夢商店街に隣接するテナント型の商業施設。東日本大震災後、仮設店舗などで営業していた飲食店など8店舗が11日(木)までに順次開業し、最終的には10店舗が入居予定となっている。
 施設前には大型ステージが設けられ、同祭は夢横丁のオープニングセレモニーで幕開け。夢横丁で営業する店主らが紹介された。
 主催者代表の田村社長は、「夢横丁がオープンし、皆さんには『また新しいところができたんだ』と足を運んでいただきたい。夢横丁も夢商店街もキャッセンも、皆さんにできるだけ楽しんでほしいと取り組んでいる。今後も楽しいことを企画していきたい」とあいさつ。
 続いて、戸田公明市長、大船渡商工会議所の齊藤俊明会頭、日韓文化交流会の嶋崎留里子事務局長が祝辞を贈り、夢横丁の発展と祭の盛会を祝福。主催者、来賓でテープカットを行い、祭の開幕とひと足早い夢横丁のオープンを告げた。

テープカットでさんま祭の開幕と夢横丁のオープンを祝福=おおふなと夢横丁


 セレモニー終了後、千年広場では目玉である炭火焼きサンマの振る舞いがスタート。雨にも関わらず整理券を手にした来場者たちが列をなし、市内のさんま焼き師らが焼き上げた熱々のサンマに舌鼓を打った。
 陸前高田市小友町から来場した戸羽凪沙さん(8)=小友小3年=は「サンマは好き。熱々で、おうちとはまた違ったおいしさだった。キムチ鍋もおいしかった」と、焼きたての味に笑顔をみせた。
 このほか、さんまキムチ鍋500食や山形県のJAさがえ西村山による芋煮700食も無料で提供。JAさがえでは特産品販売も行った。サンマ販売コーナーでは、土産に買い求める人々の姿も多かった。
 ステージイベントでは、SAMURAI APARTMENTの演奏や、韓国の人気グループ・Apeaceによるミニライブ、浦浜念仏剣舞の演舞を展開。Apeaceのメンバーは餅まきやサンマ振る舞いにも参加し、各地のファンに大船渡の魅力を伝えた。
 また、夢市マルシェ、自衛隊岩手地方協力本部のコーナー、県ILC推進協議会ブースも好評。こどもおまつり広場、キャッセンマルシェも幅広い世代の人気を集めていた。
 伊東理事長は「これほどの雨になるとは思わなかったが、お客さんが多く、盛りだくさんの企画になってよかった。夢横丁がオープンすると店数が多くなり、集客力も増す。今後は夢横丁側とも話し合いながら、できるだけ新しい企画を考えていきたい」と話していた。