住民ら笑顔で交流の輪、みどり町アパートで芋の子会/大船渡(別写真あり)

▲ 自治会による初のイベントを開催。芋の子汁などが振る舞われ、住民たちの笑顔が広がった=盛町・みどり町アパート

フリーアナウンサーの高橋佳代子さん㊨も住民と交流=同

 大船渡市盛町の災害公営住宅・県営みどり町アパート(144戸)で14日、芋の子会が開かれた。同アパート自治会(飯島真由美会長)が主催した初めての催し。おいしい料理を囲んで和やかに語らいながら、住みよい環境づくりに向けた協力を誓い合った。岩手を拠点に活動するフリーアナウンサーの高橋佳代子さんも駆けつけ、住民同士の交流促進に一役買った。

 

自治会主催の初イベント、高橋佳代子さんも参加

 

 同アパートは鉄筋コンクリート造6階建ての3棟で、平成27年12月に入居が始まった。その自治会は29年3月に設立。現在の入居は134世帯。市内各地から入居者が集まったとあって、一人暮らしの高齢者世帯の支え合いのあり方をはじめ、コミュニティー醸成に向けた取り組みを模索している。
 こうした中、自治会主催のイベントを計画。被災地支援を継続する愛知県の生活協同組合コープあいちが支援し、地元で同生協の気仙地域復興サポーターを務める水野貞一さん(71)=盛町字柿ノ木沢、いわて生協、けせんコープも協力。同アパートの手芸サークルを支援する愛知県の社会福祉法人・順明会の応援も得て、企画を練ってきた。
 迎えた同日はさわやかな秋晴れに恵まれた。「お腹いっぱい・仲間いっぱい・健康のいっぱいの会」と銘打ち、会場の2階集会室ベランダには芋の子汁、フランクフルト、綿あめなどの模擬店が並んだ。子どもからお年寄りまで40人ほどが集まり、和やかに会食した。
 入居者と長く親交のあることからゲストとして招かれた高橋さんは、アシスタント司会を務めた人気テレビ番組のエピソードをはじめ、自身の健康づくりや介護体験などを伝え、会食の輪にも加わった。災害公営住宅に入るのは初めてといい、「こうした機会が増え、住みよい場所になってほしい。お互いの顔が分かっていれば、進んで助け合うことができると思う」と期待を込めていた。
 飯島会長(50)は初イベントの盛況ぶりに安堵(あんど)の表情を見せ、「一つ一つのことを次につなげ、3棟一緒に少しずつでも前に進んでいきたい。一人でも多くの人が、扉を開き顔を出してもらえたらうれしい。」と話していた。