南リアス線の新企画「洋風こたつ列車」スタート、初日は盛駅で出発式/三陸鉄道(別写真あり)
平成30年12月23日付 7面

三陸鉄道㈱(中村一郎社長)は22日、南リアス線(盛─釜石)で新しい企画列車「洋風こたつ列車」の運行をスタートさせた。冬の観光列車の一つに位置づけ、今シーズンは土・日曜日を中心に来年2月まで運行。初日は大船渡市の盛駅で出発式が行われ、同社社員や地域住民らが企画の成功を願った。
来年2月まで運行

ハイカラさんアテンダントが案内を務める
洋風こたつ列車は、南リアス線でおなじみのレトロ車両を活用。北リアス線(宮古─久慈)で人気を博している和風の企画列車「こたつ列車」の〝南リアス線版〟で、来年2月11日(月・祝)まで計14日運行する。
テーブルに掛け物を配した車内では、三陸の幸をふんだんに使ったランチやおいしいスイーツを提供。盛─釜石エリアに伝わる物語や芸能にちなんだ紙芝居、虎舞といったアトラクションも用意し、明治・大正をイメージした衣装の「ハイカラさんアテンダント」が乗客をもてなす。
この日は運行開始を祝い、盛駅のホームで出発式を実施。多くの関係者や地域住民が出席した中、中村社長が「沿岸地域の交流活発につながるよう、多くの人に愛され乗ってもらえる列車にしたい」とあいさつし、来賓の戸田公明市長、県沿岸広域振興局の桐野敬副局長が祝辞を述べた。
次いで、地元の盛保育園(久保田ユウ子園長)の年中児13人がダンスを披露。関係者によるテープカットが行われたあと、同市出身の運転士・伊藤貴思さん(27)の運転で列車が出発した。
予約客と同園児ら30人余りが乗車した車内では、同市出身のアテンダント・今野未菜さん(25)がハイカラさん衣装で案内。乗客はおいしい弁当を味わいながら、車窓から見える海岸線の景色や、ホタテ絵馬への願い事の書き込み、アトラクションなどを楽しんだ。
盛岡市から訪れた佐藤惇人君(5)は「三鉄に乗るのは好き。料理はコロッケがおいしかった」とニッコリ。母の陽子さん(38)は「列車好きの息子もいて、せっかくの機会だったので乗車した。なかなか乗る機会も少ないので、今日は旅を楽しみたい」と話していた。
同列車は各日、盛発午前10時55分と、釜石発午後0時5分の2本運行。料金は、乗車区間と選択するランチ、スイーツによって変わる。予約締め切りは乗車希望日の3日前となっている。
予約、問い合わせは三鉄釜石駅(℡0193・22・1616)へ。
同列車の運行予定日次の通り。
▽12月=23日(日)、24日(月)
▽平成31年1月=13日(日)、14日(月)、19日(土)、20日(日)、26日(土)、27日(日)
▽同2月=2日(土)、3日(日)、9日(土)、10日(日)、11日(月)