年末寒波 気仙を襲う、平地も一面銀世界 今季一番の寒さに(別写真あり)

▲ 朝から雪かき作業に追われる住民=住田町

 気仙地方は27日夜から28日にかけて、強い冬型の気圧配置が続き、平地でも今冬初めて本格的に雪が降り積もった。盛岡地方気象台によると、24時間降雪量は大船渡で最大6㌢。気温もグンと下がり、大船渡の最低気温は今季最低の氷点下4・8度(平年比3・5度低め)を記録。29日からの向こう1週間、沿岸部の天気は晴れや曇りの見込みとなっている。

 

今後は晴れや曇り続く

 

 北日本の日本海側や北陸を中心に襲った「年末寒波」の影響で、本県の中では温暖な気仙でも27日夜から、雪がしんしんと降り続き、各地で銀世界が広がった。
 盛岡地方気象台によると、28日は日中も気温が上がらず、最高気温は大船渡で0・1度(同6・0度低め)と、最高気温が0度に届かない「真冬日」並みの寒さとなった。冷たい風も吹き、住民らはしっかり防寒対策をして出かけていた。
 こうした中、住田町内の道路は日中時間帯もアイスバーン状態で、ドライバーは年末の気ぜわしさをおさえながら慎重に運転。世田米の商店街沿いや神社の参道では、地域住民が雪かきに追われた。住民の一人は「粉雪だから軽いけれど、積雪量があるから大変」と話し、額には汗を浮かべていた。
 陸前高田市横田町の女性(63)は「市内の中では雪が多い地域なので、雪かきも大変。外に出るときは転ばないよう気をつける」と気を引き締めていた。
 大船渡署によると、27日夜から気仙管内全域で路面凍結による交通事故が多発した。
 28日午後4時現在、重大事故は発生していないが、同署は橋やトンネル、日陰がある道路での車の運転は特に注意が必要として「『1割のスピードダウン、2倍の車間距離、3分早めの出発』という『冬道の安全運転1・2・3運動の実践』を」と呼びかけている。
 同気象台によると、29日も強い冬型の気圧配置が続き、沿岸部の天気は晴れや曇りとなる見込み。最高気温は1度ほどまでしか上がらず、引き続き寒い一日となりそうだ。
 向こう1週間の天気も晴れや曇りの日が続き、最高気温・最低気温ともに平年並みか平年より低い見通しとなっている。