愛称は「おおふなぽーと」に、市防災観光交流センター /大船渡
平成30年12月29日付 6面

応募284点から仁井田さん(福島県)の作品に決定
大船渡市は28日、今年オープンした大船渡町の市防災観光交流センターの愛称を発表した。公募で市内外から寄せられた284点の中から審査を行った結果、福島県本宮市在住の仁井田京子さんが考案した「おおふなぽーと」に決定。市は仁井田さんに賞状と副賞を贈るほか、センターが末長く親しまれるよう、来年春には施設看板に愛称を掲出するとしている。
防災観光交流センターは、東日本大震災で被災した大船渡駅周辺地区の復興まちづくりにおいて、「防災学習、観光交流情報の発信、市民交流の場づくり」を目的に整備。今年4月下旬に1、3階の供用を開始し、6月に全館オープンした。
開館後は、市民らのイベントや会議、展示、自主学習などさまざまな形で活用。遊具や絵本なども充実しており、親子連れでの来館も多い。市によると、6月から11月末日までの利用者数は、延べ約3万5000人に上るという。
市は、同センターが市民をはじめとする多くの人々に愛される存在になるようにと、9月5日から1カ月間にわたって愛称を募集。①親しみやすさと言葉の意味が感じられる②発音しやすく、リズム感がある③津波発生時の安全な避難先であるかのような誤解を招かない④10字以内⑤応募者の自作で未発表のもの──の全てを満たす愛称を条件とした。
その結果、市内外の子どもから一般まで284作品の応募があり、11月中旬に選考委員会で審査。仁井田さんの作品「おおふなぽーと」の採用を決めた。
おおふなぽーとは、「大船渡」と「ポート(港)」を組み合わせた。仁井田さんは「皆さんの拠点になるような施設になってほしい」と、愛称への思いを寄せている。
市によると、選定理由は①「大船渡」や港を意味する「ポート」を組み合わせ、大船渡らしさが感じられる②名称そのもので情報発信が可能③響きがよく、親しみやすい──の3点。仁井田さんには後日、賞状と副賞の図書カード1万円分が贈呈される。
市は来春、同センターの施設看板に愛称を掲出。戸田公明市長は「愛称を活用し、さらなる情報発信に努めたい」と話し、センターが市民らの交流を育む場となり、さらにはその発展につながる運営に努めていくとしている。