〝平成最後の年明け〟へ、初詣客迎える準備進む/気仙各地の神社(別写真あり)

▲ 加茂神社境内でお守り売り場の準備に追われる総代ら

 今年も残すところあと1日となり、気仙各地の神社では、正月の初詣客を迎えるための準備が進められている。〝平成最後の年明け〟を迎えるということもあり、参拝者ら全員にとって特別な年になるよう、多くの関係者が願いを込めて作業にあたっている。

 

多くの願い込め作業

 

 このうち、大船渡湾を見渡せる高台に鎮座する大船渡市大船渡町の加茂神社(荒谷貴志宮司)の初詣には、無病息災や商売繁盛、豊漁などを祈願しようと、毎年多くの地域住民が参拝に訪れる。
 師走に入ってからは、同神社の総代会(鳥井英志会長)が新年に向けた準備を着々と進めてきた。30日は、総代約40人が神社に集まり作業。参道や境内の入り口にある鳥居のしめ縄に、御幣束(おへそく)と呼ばれる新しい紙垂(しで)を挟んだり、お守り売り場の準備を整えるなどした。
 参道のうち、国道45号沿いの鳥居にかかる大しめ縄は、総代らが事前に洗浄作業を行った。東日本大震災で津波をかぶったしめ縄は、洗浄により黒ずみが消え、御幣束を設置した総代らは「心機一転。新しい年を迎えられる」と満足そうにほほ笑んだ。
 境内入り口にある石造りの鳥居は、今月9日にぬき(柱を安定させる用材)の一部が壊れるというハプニングがあった。年内の修復は当初「難しい」とされていたが、修復を請け負った地元石材店・㈱石秀苑が初詣に間に合わせた。
 来年5月3日(金)に例大祭を控えるなど、同神社にとっても来年は特別な年。
 荒谷宮司(52)は「みなさんのおかげで、新年をすがすがしい気持ちで迎えられる。参拝者の方々には、交通安全や大漁祈願などを思い、穏やかな気持ちで参道を進んで社殿の鈴を振っていただきたい」と話している。
 同神社の参道では、31日夜11時30分から翌午前6時30分まで交通規制が行われる。