「元気に走り感謝を」有中全国駅伝メンバー参加へ/14日の大船渡四大マラソン

▲ 何度も練習で駆け抜けた有住中グラウンドで意欲を見せる(左から)紺野太さん、吉田さん、大山さん、佐藤さん

 14日(月)に大船渡市盛町の市民体育館前を発着点とするコースで行われる大船渡新春四大マラソン大会(実行委主催)の県南地区駅伝競走に、平成25年の第21回全国中学校駅伝大会に出場した元・有住中男子のメンバーが初めて挑む。全国駅伝出場時には、東日本大震災の影響が色濃く残る気仙両市からも熱いエールを受けた。メンバーは「元気に走り、あの時の感謝を」と、意欲を見せる。
 「不思議の国の有住」として県南地区駅伝競走の一般男子の部(15・9㌔)に選手としてエントリーしているのは、紺野颯志さん(専大北上高卒、東京国際大人間社会学部1年)、大山一樹さん(盛岡三高卒、岩手大人文社会科学部2年)、吉田啓人さん(盛岡四高卒、福島大行政政策学類2年)、佐藤久遠さん(盛岡三高卒、東北大医学部1年)、紺野太一郎さん(住田高卒、上野法律ビジネス専門学校法律行政学科2年)の5人。
 有住中は、平成25年に行われた県中学校駅伝競走大会で、7年ぶり2度目の優勝を達成。岩手県代表として、山口県での全国中学校駅伝大会にも出場した。
 悲願の晴れ舞台でも力走を見せたものの、結果は最下位の48位。悔しさを抱えたまま同じチームとして走ることはなく卒業を迎え、それぞれの進路を歩んできた。
 5人は当時のチームメンバーで、紺野颯さん以外は選手としてタスキをつないだ。紺野颯さんは現在、1月2、3の両日行われた第95回箱根駅伝にも出場した東京国際大の駅伝部に所属している。
 有住中メンバーは6年前の全国大会出場時、地元・住田町の住民だけでなく、〝気仙の快挙〟として両市の仮設住宅に暮らす被災者からも祝福を受けた。大山さん(20)は「いつかは恩返しをしたかった。あの時のうれしさを忘れてはいけないし、今までお世話になた気仙の皆さんに、思いや感謝を伝えたい」と語る。
 目標順位などは設けていないというが、来年以降も継続的に参加するなどして大会運営を盛り上げ、活気を呼び込みたい考え。
 メンバーたちは「元気に走る姿で、多くの人を喜ばせることができれば」と、力を込める。