トマト・イチゴの魅力PR、消費拡大へフェスタ初開催/大船渡地方農振協(別写真あり)

▲ トマトとイチゴの販売コーナーも人気を集めた

 大船渡地方農業振興協議会(会長・神田謙一住田町長)は11日、陸前高田市高田町の商業施設「アバッセたかた」で、「気仙トマト・いちごフェスティバル」を開いた。気仙産のトマトとイチゴの魅力を広くPRしようと初開催したイベント。市民らが地域を代表する農産物にスポットを当てた多彩なイベントを満喫した。

 

 市民ら多彩なイベント満喫

 

 同協議会は、気仙3市町、農協、県、農業の関係機関・団体で構成。近年、若手農家や企業が新たにトマトやイチゴの大規模栽培に挑戦するなど、産地拡大に向けた動きが活発化している状況を踏まえ、本年度、認知度向上に向けた事業に乗り出した。
 同フェスタでは、トマトやイチゴの「糖度当てクイズ」に加え、販売・試食コーナーなどを設けた。先着100人分用意したトマト、イチゴのプレゼントコーナーは市民らが長蛇の列を作り、活況を呈した。
 米崎町の祖父宅に遊びに来たという、盛岡市の藤沢帆那ちゃん(5)とはるいちゃん(3)の姉妹は「イチゴがとても甘くておいしかった。また食べたいです」と満面の笑みを浮かべた。
 この日は、フェスタに連動してスイーツコンテストも併催。トマトの部10品、イチゴの部8品のスイーツが出品され、書類審査を通過した両部門それぞれ5品の中から入賞作品を決めた。
 盛岡市の料理研究家や同協議会、地元の製菓会社の関係者4人が試食形式で審査。結果、トマトの部は大船渡東高校農芸科学科の菅野敬介君(2年)考案の「恋するジュエリーボックス」、イチゴの部は竹駒町の山本ひろみさん(30)考案の「いちごとどぶろくのグラスゼリー」が最優秀賞に選ばれ、表彰も行われた。
 山本さんの「グラスゼリー」は、地元の酔仙酒造㈱の活性原酒「雪っこ」と、イチゴを組み合わせた大人向けスイーツ。アルコール成分を飛ばしつつ、酒の香りを楽しめるように仕上げた。
 山本さんは「まさか自分が選ばれるとは考えてもいなかった」と驚き、「コンテストに参加して改めて地元のイチゴの品質の素晴らしさを知った。多くの人にこの魅力を知ってもらいたい」と話していた。
 県沿岸広域振興局の桐野敬副局長は「このフェスティバルが、気仙のトマト、イチゴのさらなる消費拡大、農業の振興につながれば」と期待を込めた。