「青年芸能祭」受け継ぐ、17日に「高田青魂祭」/陸前高田

▲ 陸前高田を拠点に活躍する若者らが出演する「青魂祭」が17日に初開催される

 陸前高田市の若者有志らが実行委員会を組織して企画した「高田青魂祭」は17日(日)、高田町の市コミュニティホールで初開催される。同市青年団体協議会(村上太会長)が一昨年まで60年間にわたり実施してきた「青年芸能祭」を受け継ぐイベントで、小学生や高校生を含む同市の若い才能たちが音楽などのステージ企画を披露する。若手を中心とした市民が日ごろ打ち込んでいる活動の成果を披露する場として、イベントの継続、発展が期待される。

 

ステージ企画満載、日ごろの活動の成果披露

 

 同協議会は昭和32年から年に1度、青年会組織等が文化活動の成果を発表し合う場として「青年芸能祭」を開催。平成23年の東日本大震災では会員が犠牲になったり、会場の市民会館が被災するなどして継続が危ぶまれたが、数多くの支援を受け、発災年も途切れず開催してきた。
 24〜27年は高田小体育館、28年からはコミュニティホールに会場を移して開催。しかし、出演者の高齢化や固定化、会員の著しい減少によって運営が困難になってきたこともあり、60回の節目を迎えた29年でいったん〝一区切り〟とした。
 60回までは「伝統を絶やしてはならない」という思いで続けてきたが、メンバーの中からも「今までとは違う形での開催を考えていい時期に来ているのでは」「若くて熱意のある人たちを巻き込んでいこう」という意見が出始めていたという。
 これを受け、1年の〝充電期間〟を経て今年は新たな形で再出発。会員10人に加え、出演者にも実行委になってもらい、一緒にイベントをつくりあげている。同協議会長で青魂祭実行委員長も務める村上さん(33)は、「今までとは違うアイデア、手法が出てくる。みんなでやろうという連帯感や団結力もどんどん育っている」と語る。
 今回は「音楽とパフォーマンス」に絞って出演者を決めたが、「次回は舞踊と太鼓とか、郷土芸能とか、その年によってテーマを変えられれば。毎年ステージを設けることで、普段、仕事をしながら何かに打ち込んでいる人や、中高生たちの発表機会とし、見る側も『明日からまた頑張ろう』と活力にしてもらえるような催しにしたい」と村上さんはいう。
 当日の出演者は、高田高校書道部、ヒロボーズ、陸前高田市民吹奏楽団、ジロー今村、まっと、TAKATA REVIVAL PRAISE、雪音、菊池郷平、YUI(順不同)。村上さんは「全員、自信を持っておすすめできる出演者。一人でも多くの方に見ていただければ」と観覧を呼びかけ、「1回だけで終わらせず、続けられる限り続けていきたい」と意欲を燃やしている。
 チケットは前売り1000円、当日1500円。高校生以下は前売り・当日とも500円と求めやすい価格設定にした。前売り券は高田町の市観光物産協会、アバッセたかた専門店街インフォメーションで取り扱う。
 問い合わせは村上さん(℡080・5226・1754)まで。