震災復興と防災テーマに、おおふなぽー とで3月4日から14日間イベント
平成31年2月27日付 3面

一般社団法人大船渡市観光物産協会(齊藤俊明会長)は、3月4日(月)から17日(日)まで同市大船渡町の防災観光交流センター(おおふなぽーと)で、震災復興と防災をテーマにしたイベント「おおふなぽーとで知る・学ぶ・伝える〜震災から今日まで〜」を開催する。間もなく東日本大震災の発生から8年を迎えることから、当時の記憶を伝え、防災を学ぶプログラムなどを予定しており、多くの参加を呼びかけている。
知り、学び、伝えよう
防災観光交流センターは、震災で被災した大船渡駅周辺地区に昨年誕生した公共施設。利用目的は、▽地域づくり▽津波伝承▽観光交流▽都市間交流──の4点。同協会が指定管理者を務めており、幅広い世代が利用している。
同協会では来月11日(月)に迎える震災8年の節目に合わせ、利用目的に沿って津波被害や復興への歩み、防災などの情報を提供し、学び、交流を深めようと今回のイベントを企画。市と大船渡津波伝承館が後援し、市内13の団体、施設が協力する。
同センターを主会場に、各種イベントを開催。初日には、「震災と復興を伝える写真展&昭和の須崎商店街ジオラマ展示」と、「浮きあかりイルミネーション」がスタートする。
写真展とジオラマ展示は、津波伝承館が所蔵する津波の写真、DVD映像が視聴できるほか、復興への道のりを示す写真を紹介。大船渡町の㈱菊池組が昭和40年代の須崎商店街を再現したジオラマも展示する。
浮きあかりイルミネーションは、LOVE大船渡プロジェクト実行委員会によるもの。漁具を用いた浮きあかりをともし、震災犠牲者へ祈りをささげ、海に対する恐怖心などを和らげる場にする。
9日(土)には、心肺蘇生法やAEDの使い方、応急処置方法を学ぶ「救命方法を学ぼう」を実施。事前申し込み制で、定員は20人。無料で参加できる。
同日と10日(日)には、「ポリ袋クッキング&防災おはなし会」を催す。災害時に役立つポリ袋クッキングの体験(9日は洋風メニュー、10日は和風メニュー)と、防災に関する情報交換会を行う。事前申し込み制で、定員は各10人。参加は500円で、エプロン、バンダナ、スプーン、はしの持参を。
この2日間は、市内14施設のうち5施設を巡ってスタンプを集めると、抽選で地元銘菓や日帰り入浴券などが当たる「スタンプラリー」も企画。スタンプの台紙はイベントチラシの裏面にあるほか、同センターのホームページからもダウンロードできる。
11日には、「ストリートピアノでつなぐ祈りのハーモニー」を開く。ストリートピアノが寄贈された全国20カ所との同時開催となり、黙とう、合唱などのセレモニーを通じ、追悼と防災意識高揚への祈りをささげる。
このほか、同日は午後1時から㈱ミュージックバード主催のラジオ公開生放送「KIZUNA Station」も行われる。入場は無料。
主催者側では、「イベントを通じ、震災犠牲者への慰霊を行うとともに、防災の啓発も図りたい。人々が少しでも前を向く思いになれば」と話している。
主なイベントの開催日時、場所等は別表。イベントへの申し込み、問い合わせは同センター2階(℡21・6001)へ。