養殖ワカメの成長に歓喜、本刈り作業を体験/末崎中1年生(別写真あり)

総合的な学習の一環で

 

 大船渡市立末崎中学校(多田喜夫校長、生徒86人)の1年生22人は27日、末崎町門之浜湾内の女島(おなじま)漁場で、養殖ワカメの本刈り作業を体験した。生徒らは、昨秋から育てたワカメの成長ぶりを喜び、豊かな海からの〝贈り物〟に感謝しながら作業にあたった。

 同校の生徒は毎年、「海と生きる」をテーマに掲げた総合的な学習でワカメ養殖を体験。海に面した地域ならではの学習を通し、地場産業や自然の営みについて学んでいる。
 1年生は、養殖体験のスーパーバイザーを務める尾﨑眞さんら地元漁業者の協力のもと、昨年11月に同漁場でワカメの種糸巻き付け作業を実施。ブイで浮かぶ長さ約160㍍のロープに種糸を設置し、今年1月末には早刈り(間引き)作業も体験した。
 待ちに待ったこの日は、青空が広がり、波も穏やかで絶好の収穫日よりに。生徒らは期待を膨らませて船に乗り、漁場に移動した。
 引き上げたロープには、1〜2㍍ほどまで育ったワカメがびっしり。生徒らはカマを使って丁寧にワカメを刈り取り、カゴに次々とたまっていく様子に笑顔を広げた。
 収穫後は、漁港に戻ってボイル作業。生徒らが全員で協力し、鮮やかな緑色にゆで上がったワカメを次々と袋詰めしていった。
 生徒らは新年度、収穫したワカメの芯抜きやパック詰めを行う。加工後は、例年通り盛岡市内で販売業務も体験する予定。
 古澤壮太郎君は「ロープにワカメがたくさんついていてびっくりした。無事に育ってくれてうれしい」、今泉優紀さんは「作業の大変さを知った。2年生になってからも、ワカメを買ってくれる人に喜んでもらえるよう、心を込めて学習に臨みたい」と意気込んでいた。