安全・安心の拠点復活 津波被災で再整備の港交番と赤崎駐在所が運用開始 大船渡
平成31年4月3日付 1面

赤崎駐在所は高台で再建
大船渡市大船渡町野々田地内で整備が進められていた大船渡警察署港交番(佐藤貢所長)=旧・大船渡駅前交番=と、同市赤崎町山口の同署赤崎駐在所(及川高夫所長)の2施設がこのほど完成し、1日から運用を開始した。これにより、東日本大震災津波で被災し、再建が進められていた同署管内の交番・駐在所がすべて復活。署員らは地域の無事故や治安維持へ意識を新たにしている。
大船渡署管内の施設再建完了
同署管内ではこれまで、震災で被災した5交番・駐在所の再建が進められてきた。このうち、陸前高田市の気仙駐在所と高田幹部交番、大船渡市の綾里駐在所は平成28年までに再建。残すは同市の大船渡町茶屋前のJR大船渡駅前にあった大船渡駅前交番と、赤崎町生形にあった赤崎駐在所のみとなっていた。
駅前交番と赤崎駐在所は津波で全壊し、その機能を盛町の同署内に移したうえ、再建を図ってきた。
このうち、大船渡駅前交番の再建場所は、市の土地区画整理事業で整備された加茂神社交差点付近。JR大船渡駅から距離があり、所轄に盛町が加わることなどから交番名を変更することとし、市民らを対象にアンケートを実施。この結果をもとに、県警本部を通じて県が駅前交番の前身と同じ「港交番」とすることを決めた。
一方、赤崎駐在所は、市の防災集団移転促進事業で造成された山口地内の高台で再建。近くには新しい公民館や小学校がある。
港交番は6人体制、赤崎駐在所は1人体制で運営。大船渡、赤崎両町とも8年ぶりに身近な安全・安心の拠点が戻り、地域のニーズに細やかに対応していく。
このうち、港交番は1日午前9時から運用開始。佐藤所長は真新しい施設内を見渡し、「地域の人たちが入りやすいよう、内装をいろいろ考えたい」と高揚感をのぞかせた。
三陸町越喜来のさんりく駐在所から異動した佐藤所長は、29年度まで駅前交番所長を務めていた。旧港交番時代も含め、震災前の大船渡町内を熟知しており、今回は〝ホームグラウンド〟に戻った形だ。
同所長は「これから五年祭や10連休、夏祭りなどが控えており、こうした場での事故を防ぐことが目標」と語り、「事故防止や犯罪抑止のための情報発信を行うとともに、地域に安心感をもたらす場所でありたい。子どもからご年配の方まで、誰でも気軽に立ち寄ってほしい」と呼びかけている。






