日本代表候補合宿、刺激に 大船渡高の佐々木投手 プロ注目の163㌔右腕

▲ 日本代表候補の合宿で163㌔を記録した佐々木投手(写真は昨秋の地区予選時の投球)

 今月5日から7日まで行われた18歳以下による野球のU18W杯(8月開幕、韓国)の高校日本代表1次候補による研修合宿に、今年のプロ野球ドラフト1位指名候補として注目を集める大船渡高校の佐々木朗希投手(3年)が参加した。紅白戦では、スカウトのスピードガンで高校球界史上最速の163㌔をマーク。さらに対戦した打者6人全員から三振を奪うなど実力を示し、詰めかけた日米のスカウト陣を驚嘆させた。代表候補合宿が大きな刺激になったという佐々木投手は間もなく始まる岩手県の春の地区予選に向け、「東北大会まで行って高いレベルを体験し、夏につなげたい」と意気込む。


春の地区予選にも気合十分

 

 佐々木投手は大船渡高校進学後、1年生からベンチ入り。夏の大会では初戦、八回に救援登板して147㌔を記録。2年時の夏の大会1回戦・盛岡三高戦では154㌔を、さらに秋の大会では157㌔を計測し、早くからドラフト上位候補に名を連ねていた。
 創志学園高校の西純也、横浜高校の及川雅貴、星稜高校の奥川恭伸の3投手とともに高校ビッグ4に数えられ、今秋のドラフト1位指名候補にリストアップされており、複数球団からの指名の可能性が高まっている。
 今回の合宿では、2日目の6日に紅白戦が行われ、佐々木投手も登板。日米の大勢のスカウトが見つめる中、2イニングで25球を投げ、6者連続三振と圧巻のパフォーマンス。複数のスピードガンで160㌔を計測したことから、163㌔も〝公認〟となった。
 紅白戦では、慣れない「国際試合規格」のボールを使用していたが制球も定まり、直球に加えてキレのある変化球で全国屈指の打者たちから空振りを奪っていった。合宿を終え、佐々木投手は「あんなにレベルが高いのは初めてで、刺激になった。またあのメンバーと野球がしたいし、甲子園でも戦いたいという気持ちになった」と全国舞台への思いを強くした。
 全国各地の強豪校から集まった選手と過ごし、「野球に対する取り組み方、考え方、打者の技術など、いろいろと参考になった」と振り返る。 
 5月1日には新たな時代「令和」とともに、3年生となって初めての公式戦となる春季高校野球の沿岸南地区予選が幕を開ける。佐々木投手は「けん制、フィールディング、変化球、まっすぐの精度などの課題をつぶしていって大会に臨みたい」と話し、「練習の成果を出して、いい形で大会に入りたい」とチームとしての勝利にも気持ちを高めている。
 猪川スポ少時代から佐々木投手とともにプレーしている今野聡太選手(3年)は、昨秋の大会では打線の中軸を担った。「ピッチャーだけでは勝てないので、野手も頑張らないといけない。朗希を甲子園で投げさせるためにも、打撃で援護したい」と話す。冬の間に体重増加に取り組み、力強さが増した。「チームのために打てればいいと思う。チャンスで回ってきた時は、集中して打席に臨みたい」と意気込む。
 2年秋から公式戦でマスクをかぶる及川恵介選手(同)は、マシンを140㌔に設定して実際よりも近い距離で球を受けながら練習してきた。「(佐々木投手は)ストレートも変化球もいい。自分が後ろにそらさなければ思い切って投げられると思うので、それを意識してやっている」と、〝女房役〟としての心構えを語る。
 主将の千葉宗幸選手(同)は「あのレベルのピッチャーと野球ができているというのはすごい経験だと思う」としながら、「秋に東北大会に行けなかったので、春は東北大会に出場して、夏の大会につなげていきたい。個人個人で課題を自覚し、打撃、守備どちらのレベルも上げていきたい」と、同校としては35年ぶりの甲子園出場を目指す。