大切な命 すくすく育て 守る会など主催で3年目の苗木植樹始まる 陸前高田 (別写真あり)
平成31年4月23日付 6面
陸前高田市のNPO法人・高田松原を守る会(鈴木善久理事長)などは21日、東日本大震災の津波で失われた高田松原の松林再生を目指し、本年度1回目の「再生植樹祭」を開き、市民やボランティアらが名勝復活への願いを込めながら作業に当たった。苗木の植栽3年目の本年度は、植樹祭を4回開催し、約2200本を植える計画。
高田松原の松林再生目指す
植樹祭は、守る会と一般財団法人・ベターリビング、同・日本緑化センターが主催。約270人が参加し、ベターリビングなどが推進する環境貢献活動「ブルー&グリーンプロジェクト」のイメージキャラクターで、人気子役の谷花音さんも加わった。
参加者は植え方の説明を受けたあと、高さ30㌢ほどの抵抗性クロマツの苗木約740本を植栽。苗木のそばには、浜風から苗木を守る竹簀(す)も設置した。
植栽地の雑草が生い茂り、除草作業の負担が深刻化した昨年度までの課題を踏まえ、今回は試験的に苗木のまわりに防草シートも敷いた。
この防草シートは、守る会の活動を積極的にサポートしている秋田県大館市の市民団体が制作。この日の植樹祭にも駆けつけた同団体事務局の髙橋秀一さん(69)=大館市=は、「昨年は苗木が隠れるほど雑草が生えた。シートが役立てばうれしい」と期待した。
震災後、旧気仙中と交流を深めてきた一関市の大原中生徒は、一昨年から毎年植樹祭に参加している。今回は2、3年生と教員約20人が作業に当たり、千葉海君(3年)は「陸前高田の復興のシンボルとなるよう大きく育ってほしい」と話した。
米崎町の熊谷志朗さん(71)は初めて参加。「高田松原には楽しい思い出が詰まっており、市民の大切な場所。地元の人間としていつか作業に協力しようと考えていた。時間はかかるが、また憩いの場となってほしい」と願いを込めた。
震災の津波で「奇跡の一本松」のみを残し、約7万本あったとされるマツがすべて流失した高田松原。守る会は昨年度までに約6500本を植え、本年度はかつての高田松原の遺伝子を受け継ぐ140本を含む2240本を植えることとしている。
守る会の小山芳弘副理事長は「毎年大勢のボランティアに参加していただき、本当にありがたい。作業を通じて陸前高田の復興を後押しする応援団となってもらいたい」と喜ぶ。
また、植栽後の除草作業など管理が大変なことから、小山副理事長は「守る会のスタッフだけでは管理が追いつかない。自分たちが植えた苗木を守るため、その後の管理にも協力していただき、みんなできれいな松林をつくっていきたい」と呼びかける。






