種山舞台に笑顔と歓声 「森の保育園」スタート 住田(別写真あり)

▲ ソリ遊びで歓声を上げる園児と住田高校生

 住田町教委は本年度も、町内保育園児を対象とした「森の保育園」事業を種山ヶ原森林公園で展開する。17日に行われた初回の活動には、有住保育園年長児とボランティアで住田高校生各7人が参加。子どもたちは新緑にあふれる森を散策して生息する動植物に理解を深めたほか、自然を舞台にした遊びを満喫し、種山には歓声が響き渡った。

 

住高生もボランティアで参加

 

 森の保育園事業は、森林環境学習の一環として、世田米、有住両保育園児を対象に実施。季節に合わせて種山に足を運び、遊びながら森林の魅力や働きに理解を深めている。
 初回は、自然ガイド「すみた森の案内人の会」の佐々木慶逸さん(63)らが講師を務めた。先月にガイダンスを受け、園児らの安全を守る心構えや注意点を確認した住田高生もボランティアで参加した。
 一行は、公園内のイベント広場から散策を開始。園児と高校生が同数とあって、一人ずつ手をつなぎながら巡った。

 たどり着いた「猿山の岩」では、岩登りに挑戦。森林の中では足を止め、草花を観察したり、耳を澄まして鳥や昆虫の鳴き声に聞き入るなど、自然の魅力を体感した。

自然あふれる公園内を散策

 出発から1時間余りで水辺の広場に着くと、斜面を生かしたソリ遊びを満喫。高校生と園児はすっかり打ち解け、青空の下でともに歓声を響かせた。
 参加した年長の菊池優菜ちゃん(5)は「松ぼっくりを拾った。一緒に歩いたお姉ちゃんは、かわいくてやさしかった」と笑顔。住田高校3年の中島彩希さん(17)は「園児の方から明るく話しかけてくれて、うれしかった。自然のことを楽しみながら一緒に学ぶことができた」と話していた。
 森の保育園事業は本年度も、季節に合わせた体験、遊びを計画しており、両保育園で計9回実施予定。このうち高校生は計6回参加し、交流を深める。