県内外からのファンで盛況 「かっこ花まつり」開幕 上有住の赤羽根直売所(別写真あり)

▲ アツモリソウの株分けを学ぶ参加者ら

きょうまで

 

 住田町上有住の国道340号沿いに構える産直施設・赤羽根直売所で25日、恒例の「かっこ花まつり」が始まった。夏を思わせる暑さの中、アツモリソウの販売と株分け講習会が行われ、県内外から訪れた多くの「かっこ花ファン」で会場は盛り上がりを見せた。

 アツモリソウは、「かっこ花」「山野草の女王」とも呼ばれるラン科の植物。住田町の花にもなっており、例年この時期に紫紅色の美しい花をつける。
 かっこ花まつりは、アツモリソウの開花時期に合わせ、同直売所組合(小山正治組合長)が毎年開催。町などが25、26の両日に展開する「アツモリソウウィーク」の一つとしても位置付けられている。
 この日は朝から青空が広がる好天に恵まれ、気温もグングン上昇。盛岡地方気象台によると、住田では日中の最高気温が30・0度(平年比9・5度高め)と真夏日になり、今年一番の暑さを記録した。
 天気の良さも手伝ってか、会場にはオープン前から山野草の愛好者らが続々と来場。売り場に並んだアツモリソウを真剣に吟味したり、販売者らとにこやかに情報交換する様子も見られた。
 また、講習会では地元の橋本勝美さん(72)が講師を務め、アツモリソウの株分けを実演したほか、購入する花の選び方や生育する際の注意点なども説明した。
 橋本さんは「肥料を与えるのは大事だが与えすぎもよくない」「病気になっていなくても予防のために消毒を」などとアドバイス。講習会の参加者らは、メモをとったり質問するなどして熱心に話を聞いていた。
 宮城県東松島市から訪れた大槻研知さん(71)は「アツモリソウは野草で一番好きな花。10年以上育てているが、ここ3年ほど花がつかないので講習会に来た。来年花が咲くのを楽しみにしている」と話していた。
 直売所施設内では、地元で採れたシドケやウドなどの山菜も並び、買い求める人が訪れるなど、にぎわいを見せた。
 同直売所では26日も、午前10時からアツモリソウ販売と株分け講習が行われる。また、世田米の道の駅「種山ケ原ぽらん」では同10時からアツモリソウの展示会と抽選即売会を開催。即売会は同10時30分からだが、購入希望者は同20分までに会場に集まること。午後1時からは栽培講習会が予定されている。