地域活性化や人材育成図る 大船渡市と明治大学が連携協力協定を締結

▲ 大船渡市と明治大学が連携協力に関する協定を締結(大船渡市提供)

 大船渡市と明治大学との「連携協力に関する協定締結式」は28日、東京都千代田区の同大学駿河台キャンパスで開かれた。平成24年に両者が結んだ東日本大震災からの復興に関する協定を発展させ、幅広い連携を目的に新たに結んだもので、大船渡の地域活性化や人材育成を図るべく、一層の協力を誓い合った。
 式には、大船渡市から戸田公明市長、明治大学側からは土屋恵一郎学長、竹本田持副学長、鳥居高地域連携推進センター長らが出席。趣旨説明に続き、戸田市長と土屋学長がそれぞれ協定書に署名を行い、協定を結んだ。
 戸田市長は、同大学からの支援を受けながら復興へと進んできたこれまでを振り返り、「復興が進ちょくし、新たなステージへと移りつつある中、新たな協定の締結は市政推進の大きな力になるものと大変心強く感じている。これまでの連携の成果を礎として、市民とともに進化させていきたい」とあいさつ。
 土屋学長は、大船渡が学生の学びのフィールドとしても大変有効な地であることなどを示しながら「連携協力をより充実させ、活動を継続していく」と誓った。
 明治大は24年4月、市と震災からの復興に関する協定を締結。中高生への学習支援や市内イベントでのボランティア活動、地域再生支援文化活動事業による各種講座への講師派遣、地域資源活用交流促進事業による市花・ツバキのブランド化と産業化など、各種復興支援に携わり、29年5月には期間を2年間更新した。
 更新による協定期間は今月30日で終了するため、市と明治大はこれまでの震災復興支援に特化した現行の協定内容を見直し。今後は両者が協力し、地域活性化や人材育成を目的とした幅広い連携に取り組もうと、新たな形で協定を結んだ。
 今回の協定は、市と明治大が包括的な連携のもと、各種分野において相互に協力し、地域社会の発展と人材育成を図るもの。▽地域の活性化、まちづくり▽人材育成▽教育・学術・文化振興▽地域産業の発展▽防災・減災──などの事業に取り組む。
 協定の有効期間は来年3月31日まで1年間。ただし、市、大学側のいずれかから改廃の申し入れがない限りは毎年更新される。
 同大学では、本年度も市内で各種事業を計画。イベントでのボランティア活動や講座への講師派遣、「地域共創型PBL(課題解決型学習)」の現地活動(エクスターンシップ)などを予定している。