連携し黄金文化の発信を 涌谷町で日本遺産認定記念式典 陸前高田など5市町出席(動画、別写真あり)
令和元年6月2日付 7面
陸前高田市を含む岩手・宮城の2市3町による「みちのくGOLD浪漫~黄金の国ジパング、産金はじまりの地をたどる~」が文化庁による「日本遺産」に認定されたことを受けて31日、宮城県涌谷町で記念式典が開かれた。各市町の関係者が日本初の産金地に集結し、〝みちのくの金の物語〟を活用した観光振興に向け、より連携を図っていこうと団結を誓い合った。
さらなる団結誓う
日本遺産は、文化財や歴史的景観そのものに対してではなく、それらが連なって編まれる「ストーリー」を認定し、地域一帯の魅力を広く発信するための制度。平成27年度からスタートし、5年目となる今年は21都道府県の16件が新たに認定された。
このうち、「みちのくGOLD浪漫」は宮城県涌谷を代表に、気仙沼、南三陸、本県の平泉、陸前高田の5市町が連携し、ストーリーを構築。28年度から3回にわたる挑戦の末、今回、古代から近世にかけての産金の歴史・文化にまつわるロマンあふれる物語性が認められた。
記念式典は、749年に日本で初めて金が産出した「黄金山産金遺跡」を有する涌谷町の黄金山神社で開催。各市町の関係者らが臨み、陸前高田市からは市観光物産協会の金野靖彦会長、市議会の及川修一副議長、市観光交流課の村上知幸課長が出席した。
開式にあたって遠藤釈雄涌谷町長は、今年4月に急逝した大橋信夫前町長が、認定を目指し各自治体へ協力を要請するなど、積極的に活動してきた功労者であったことに触れたうえで、「砂金の発見に始まり、みちのくの地は世界から『黄金の国』として知られるようになった。その時から1270年を経た今日(こんにち)、この認定がゴールドの輝きのように地域に光を当ててくれると信じている」と万感の思いを込めてあいさつした。
続いて同町の佐々木一彦教育長が認定までの経過について説明。各自治体の担当者らが繰り返し集まり、丁寧に議論を積み重ねてきたことなどを振り返り、「それぞれの地域の歴史の価値を見つめ直し、大震災からの完全復興にも資する取り組みとして、さらに力を合わせていきたい」と述べた。
式典では、各市町の「ゆるキャラ」たちが見守る中、認定証と「みちのくGOLD浪漫」のロゴマークもお披露目。また、開会に先駆けては「ストーリー」構成文化財の一つであり、金山鉱夫たちの労働唄から生まれたとされる気仙沼市の「鮪立(しびたち)大漁唄込」を同保存会が披露し認定を祝福した。
陸前高田市観光物産協会の金野会長は、「観光振興は、広域連携によって取り組んでいくことが重要。認定を受けたことで、今後の連携にも弾みがつくと期待している」と述べ、構成市町の文化財や歴史を相互に生かし合う形で、観光コンテンツの整備を進めていきたいとした。





