地域の魅力 掘り起こしを 知事と観光関係者らが意見交換(別写真あり)
令和元年6月8日付 2面
達増拓也知事が復興や地域振興に取り組む人々と意見交換を行う県政懇談会「いわて幸せ作戦会議in大船渡」は7日、大船渡市盛町のリアスホールで開かれた。気仙3市町の観光関係者らと達増知事が、復興やその後の地域づくりについて語り合った。
大船渡で県政懇談会
同市での県政懇談会は一戸町、宮古市に続いて本年度3会場目。
気仙からは大船渡市のNPO法人三陸ボランティアダイバーズ理事長の佐藤寛志さん、大船渡市商工港湾部観光推進室勤務の国際交流員オリビア・リーさん、陸前高田市広田町を中心に活動するNPO法人SET職員の木村聡さん、同市観光物産協会職員の西條まい子さん、住田町教育委員会教育コーディネーターの小宅優美さんの5人、県からは達増知事、高橋勝重秘書広報室長、杣亨沿岸広域振興局副局長が出席した。
懇談では、「豊かで活力ある地域を目指して」をテーマとして、5人がそれぞれの活動状況や課題などについて意見。
この中で、佐藤理事長は国内外から大船渡にダイバーが集まってきている現状について「大船渡=ダイビングのまち、と言えるようになってきている」としたうえで、「ダイバー用のクラブハウスが岩手にはない。競合地に負けないようにするには、そうした施設整備も必要」と指摘。また、〝ウニ牧場〟の開発、開拓やウニのブランド化など、水産・海洋資源を生かした観光振興への意欲を語った。
木村さんは、住民とともに地域おこしを企画して実践する同法人のプログラム「チェンジメーカースタディープログラム」などについて説明しながら、「広田は特別な観光資源や特産品があるわけではないが、自己実現の場として広田を選び、人によっては移住をしている。こうしたことが、いろいろなまちづくりに反映できるのでは」と提言。地域の公共交通のあり方にも触れ、「どうしたら〝便利さ〟から〝豊かさ〟にシフトできるのかにも個人的に興味がある」と述べた。
オリビアさんは「大船渡で働く際、インターネットで検索してみたが、観光情報、観光地の写真など魅力的な場所についての情報が少なかったように感じた。素晴らしい地域だと思うので、それを発信していけば、いろんな人が来たいと思ってくれる」と、積極的な情報発信の必要性に言及。「観光客を呼び込みながら、地元の人も地域の魅力を再発見してほしい」と、地域ならではの観光資源の活用を訴えた。
西條さんは「観光は、地域の人なしでは組み立てられない。どういうことができるのか、どういう場所があるのか、交流人口を増やすことでどういうまちを目指すのか。専門家はもちろんだが、住民の協力こそ必要だと感じている」と語り、地域が一丸となって観光振興に取り組むことが住民の「幸せ」にもつながることを強調した。
小宅さんは「子どもたちが多様な生き方をポジティブに選択できる環境、自己肯定感を高めていける環境を作っていきたい」とし、「どういう子どもを育てていきたいのか、住田だけではなく、気仙、岩手の中で地域との議論の場をつくっていきたい」と力を込めた。
達増知事は、それぞれに対してアドバイスや激励の言葉を送り、「大きな可能性のある活動を力強く進めていただいており、ありがたい。このメンバー間の協力を進めることで、さらにいろんなことができると思う」などと所感を述べた。
出席者のほとんどが気仙外の出身者で、地域振興に関してはさまざまな視点から意見が出た中、「地元の魅力の掘り起こし、再認識する」という観点が共通しており、達増知事や県職員らは今後取り組んでいくべき課題に理解を深めていた。
懇談会後、達増知事は末崎町の㈱いわて銀河農園や大船渡町の夢海公園、㈱バンザイ・ファクトリー、かもめテラスなどを視察した。






