産直食材を生かそう 種山ケ原ぽらんで料理教室 住田(別写真あり)

▲ 分かりやすくアドバイスを送った坂東さん(右端)

11月まで継続開催

 

 住田町世田米の道の駅・種山ケ原ぽらんで23日、同施設に出荷されている食材を生かした初の「産直料理教室」が開かれた。初回はブロッコリーやカリフラワーを活用し、普段づかいができる料理を楽しみながら体験。11月まで月1回のペースで開かれる。
 この料理教室は、ぽらんと東京新宿区に店舗を構える「三陸ワイン食堂ケラッセ東京」が実施。ケラッセ東京は昨年11月にオープンし、世田米のまち家世田米駅内のレストラン「kerasse(ケラッセ)」に携わった坂東誠さん(46)がシェフを務める。坂東さんはこれまでも地元食材を使った料理教室をケラッセで開催し、人気を集めてきた。
 ぽらんに入る野菜を生かし、家庭で再現しやすい料理を一緒につくり、楽しい時間を過ごそうと企画。旬の食材は、特定の時期にまとまって〝おすそわけ〟を受けることが多く、食材の有効活用も見据えて料理のテーマは「長期保存」「5分洋食」とした。
 この日は同町に加え、奥州市や盛岡市などから約20人が参加。坂東さんは「東京に行ってからも改めて思うのは、気仙の食材の素晴らしさ。家でも簡単にでき、応用や保存がきく料理を楽しく学んでもらえれば」とあいさつした。
 今回は「ズワイガニとブロッコリーのペペロンチーノ」「地野菜のバーニャカウダ・カリフラワーディップ」「ありすポークのグリル、ブロッコリーポテトソース」に挑戦。最初に坂東シェフが実演し、おいしく仕上げるコツを伝えた。
 このうち、ペペロンチーノでは、ブロッコリーをパスタの麺にからめるために細かく刻むほか、食感を楽しめる大きさにも切り分けるひと手間を紹介。シンプルながらも素材のおいしさが引き立ち、さらにズワイガニによる「ぜいたく感」を味わえる良さを伝えた。麺のゆで時間を含めても、10分程度で調理が完了した。
 各料理のコツだけでなく、オリーブオイルの活用や豚肉を焼く際の注意点、味見や盛り付けの仕方などもアドバイス。参加者は間近で学んだあと、3グループに分かれて作業を分担しあい、和気あいあいとした雰囲気の中で調理を行った。
 小学生を含む家族で参加した盛岡市在住の関根秀果さん(30)は「現地の野菜を使い、産直で料理を学ぶ機会はなく、新鮮な感じがした」と話していた。
 ぽらんには気仙や奥州市の食材が集まる半面、近年は高速道路の整備などを受け、来訪者が伸び悩んでいる。新たな魅力につながる試みとして、注目を集めている。
 今後の開催はいずれも日曜日で、7月28日、8月25日、9月22日、10月20日、11月17日を予定。テーマ食材は7月がズッキーニとブルーベリー、8月はトマトとキュウリ、9月はミョウガとオクラ、10月はキノコとネギ、11月はカボチャとカブとしている。
 料金は1人2000円(中学生以上)で、エプロンは持参を。定員は20人で、先着順。
 申し込み、問い合わせは、ぽらん(℡0197・38・2215)へ。