2019県議選/伊藤氏が起意固める

▲ 県議選への起意を語る伊藤氏

28日付で市議辞職

競争選の公算大きく

 

 任期満了に伴い、8月30日(金)告示、9月8日(日)投票の日程で行われる県議選の大船渡選挙区(定数1、大船渡市)に、28日付で同市議を辞職した会社役員の伊藤力也氏(59)=三陸町綾里字平舘=が起意を固めた。同選挙区で立候補の意思を明らかにしたのは、同市議の千葉盛氏(36)=猪川町、無所属=に次いで2人目となり、競争選挙の公算が大きくなった。
 伊藤氏は高田高校、明星大学理工学部を卒業。現在は、父親が営む船舶製造会社で専務取締役を務める。
 平成20年4月の市議選で初当選し連続3選。3期目は、議会運営委員会委員長や所属会派の光政会(6人)で会長を務めた。
 伊藤氏は28日、熊谷昭浩議長に辞職願を提出し、受理された。これに伴い、各役職も辞した。
 東海新報社の取材に応じた伊藤氏は、起意を固めた理由について「自分から言うことはなかったが、(県議の)目標を持ちながら日々活動してきた。市議活動の中である程度、私自身の政治的な考えがまとまり、年齢的にも今回が最良の年という考えのもとに決意した」と述べた。
 「一番に考えているのは、大船渡と内陸部の均衡ある発展。復興事業の収束とともに、人口減少と経済格差が進むという懸念がある。この地域課題を解決、打開していくには、地域の民間、経済、水産、農林団体が連携し、計画的に進める必要がある」と語り、「人が集い、にぎやかで安心な大船渡構築のためには、気仙と沿岸市町、内陸部との連携を活発化させ、市民や県民の幸せのために施策展開を図らなければ。県議としてリーダーシップをとり、推進していきたい」と意欲を示した。
 無所属で出馬する意向で、現時点では政党や団体への推薦要請などは考えていないという。
 選挙活動は、同級生や綾里の住民、親戚らを中心とした後援会(阿部操八会長)を中心に行う。正式な立候補表明は、「準備が整い次第、遠くない時期に行いたい」としている。
 千葉氏と同じ会派からの起意に、伊藤氏は「私自身の考えが固まったのが今の時期。会派内の考えも考慮したが、出馬へと気持ちを固めた」と述べた。
 今県議選では、5期目の現職・田村誠氏(70)=赤崎町、国民民主党=が態度を明らかにしておらず、進退が注目される。
 今月3日現在、大船渡市の選挙人名簿登録者数は3万1514人(男1万5014人、女1万6500人)。