第101回全国高等学校野球選手権岩手大会/大船渡東、大船渡が初戦突破 高田と住田は惜しくも敗れる
令和元年7月17日付 6面
第101回全国高等学校野球選手権岩手大会(県高野連など主催)は15、16の両日、盛岡市の県営球場などで2回戦の計17試合が行われ、気仙4校が初戦を迎えた。熱戦の結果、大船渡東と大船渡が勝って甲子園出場への第一歩を踏み出した。高田と住田は惜しくも敗れた。勝ち上がった気仙勢の次戦は18日。大船渡は花巻球場第1試合(午前9時)で一戸と、大船渡東は森山球場第2試合(午後0時30分)で盛岡三と、それぞれ対戦する。
花巻農業に5─0で快勝 大船渡東
15日は、大船渡東が花巻農業と対戦。
大船渡東は三回、1死三塁から1番・小笠原の適時三塁打で先制。小笠原も3番・田村の左前適時打で生還し、2点を先制した。
六回には、二つの四球と7番・菊地の内野安打などで1死満塁とし、8番・岩城のスクイズで1点を追加。さらに、9番・近江の右前適時打で2点を挙げ、5─0とリードを広げた。
大船渡東の先発・菊地は、九回123球を投げて完封勝利。五回と八回に満塁に追い込まれる場面もあったが、要所を締め無失点に抑える好投を見せた。
花巻農業
000000000|0
00200300×|5
大船渡東
(花)菊池遥、菊池洸─瀬川
(大)菊地─田村
⚾三塁打=小笠原(大)
⚾二塁打=松野(大)
14─0でコールド発進 大船渡
大船渡は16日、花巻市営球場で遠野緑峰と対戦。
初回、大船渡は1番・及川惠と2番・熊谷温の連続安打で好機をつくり、1死一、二塁から4番・佐々木の右越適時三塁打、5番・木下の犠打で計3点を挙げた。
二回には大船渡打線が爆発。長短合わせて5安打に加えて敵失で一挙7得点と大量リードを奪った。その後、四、五回にも敵失が絡むなどして計4点を加えて、14─0と遠野緑峰を突き放した。
大船渡の先発・佐々木は140㌔台の速球で二回を完璧に抑えると、2番手・大和田も三回を投げて出した走者は四球の一人のみ。味方の大量援護と右腕2人の〝完封リレー〟で初戦を突破した。
最速163㌔の右腕として注目を集める佐々木が登板したこの日、球場には各球団のスカウト陣や一般客らおよそ3000人が詰めかけ、試合途中から外野スタンドを解放する措置がとられるなど、大盛況となった。
大船渡
37031|14
00000|0
遠野緑峰
(五回コールド)
(大)佐々木、大和田─及川惠
(遠)菊池優、佐々木康─菊池将
⚾三塁打=佐々木、木下、熊谷温、三上(大)
⚾二塁打=木下、佐藤(大)
反撃かなわず初戦で敗退 高田
同日、高田は同球場で福岡と対戦。
高田は、二回に5番・三浦が敵失と犠打で得点圏に進んだが、後続を絶たれ好機を逸した。
その裏には、守備の乱れから相手に先制点を許し、四、六回にも1点ずつ奪われて3点を追う展開に。
追いつきたい高田だったが、最終回に1番・佐藤暁が死球で出塁するも得点には届かず、散発2安打と打線が封じ込まれて初戦敗退を喫した。
高 田
000000000|0
01010100×|3
福 岡
(高)黄川田、村上、佐藤眞─平野
(福)菅原─千葉
⚾二塁打=小保内(福)
終盤に逆転許して惜敗 住田
同日の県営球場第3試合に登場した住田は、盛岡北と対戦した。初回、1死三塁で3番・伊藤の打球が相手エラーを誘い先制。すぐに同点に追いつかれたが、二回には死球で出塁した8番・小松が三塁まで進むと、1番・鈴木の打席で暴投の間に生還し、2点目を挙げた。五回には1死満塁で6番・大谷が犠飛を放ち、リードを広げた。
先発の伊藤は立ち上がりは制球に苦しんだが、二回以降は変化球が低めに決まり、落ち着いた投球を披露。野手陣も堅守で盛り立て、前半は住田ペースで試合が進んだ。
しかし、後半は盛岡北打線の中軸につかまり、六回に1死から長打と犠飛で同点とされると、八回は1死二、三塁で5番・山口に右前2点適時打を浴び、力尽きた。
住 田
110010000|3
10000202×|5
盛岡北
(住)伊藤─鈴木
(盛)千葉、吉田─立花
⚾三塁打=岡田(盛)
⚾二塁打=髙橋一(盛)