心通わせスッキリと すみたおたすけ隊 住田(別写真あり)

▲ 松田さん㊥が見守る中、清掃作業に励む住田高生

中高生が高齢者宅で清掃活動

 

 住田町内で20日、住田高生と世田米中生らが自主的に参加した「すみたおたすけ隊」の活動が行われた。「おだげぁさまのまちづくり」と記されたビブスを着用した生徒たちは、高齢者宅でガラス拭き作業などに従事。奉仕の汗を流すだけでなく、高齢者らと笑顔で会話を交わし、心を通わせた。
 町社協と町ボランティア連絡協による活動で、平成27年にスタート。以降、夏休みと冬休みに合わせて行われ、高齢者からのニーズも高まっているという。
 とくに夏場は、来客が増えるお盆時期を控え、普段はあまり手をかけない場所の清掃を気にする高齢者が多くなるという。今回も、赤い羽根共同募金の助成を受けて活動。両校生徒や社協、同連絡協の関係者ら計約30人が参加した。
 7グループに分かれ、一人暮らしや高齢夫婦だけが暮らす世田米の各住宅を訪問。松田ケイさん(92)宅には、世田米中生1人と住田高生2人が訪れた。
 生徒たちは、手が届きにくい高さのガラスサッシを清掃用具を使いながら丁寧に拭き上げたほか、クモの巣なども取り払い、スッキリとした環境に整えた。この日は青空が広がり、額には汗を浮かべながら終始熱心な表情で取り組んでいた。
 作業だけでなく、縁側に腰かけて〝お茶のみ話〟を楽しむ時間も。松田さんは「きれいになって、本当に助かる。それから、普段はあまり若い人と話す機会がない。顔を合わせて、ゆっくり会話できたのも良かった」と語り、笑顔を見せていた。
 参加した住田高1年の平野聖実さん(15)=末崎中出身=は「将来は福祉の仕事に就きたいと思っているので、今回初めてボランティアで参加した。高齢者だけでは清掃が大変なことが改めて分かった。気持ちよく住んでほしいという思いを込めた」と話していた。