日曜日は「レンタルキッチン」 まち家世田米駅で8月から 住田

▲ 古民家を改修した落ち付いた空間が広がるケラッセの店内

 住田町住民交流拠点施設・まち家世田米駅は8月から、毎週日曜日に施設内のレストラン「kerasse」(ケラッセ)でレンタルキッチン事業を始める。厨房設備なども含めてすべて貸し出すもので、食材を持ち込んでの飲食パーティーはもちろん、同施設は飲食店営業許可を取得していることから営業利用も可能。早速、初日となる4日は地域住民らで組織するグループが腕を振るう予定で、飲食での来場を広く呼びかけている。

 

厨房や客席〝丸ごと〟貸切に

出張営業や交流促進を後押し

 

 まち家世田米駅は、平成28年4月29日にプレオープンとして一部を開業。内部は、古民家独特のたたずまいを生かし、レストランやコミュニティカフェ、交流スペース、まちや体験スペース、蔵ギャラリーなどを整備した。
 昨年度の利用人数は、約3万人。内訳をみると、地元食材を生かしたメニューを提供しているレストラン・ケラッセには約1万4000人が訪れた。
 地元内外の来訪者に親しまれるケラッセの空間を生かし、料理を味わうだけでなく、厨房活用などを通じても住民の交流機会を創出していこうと「レンタルキッチンの日」を新たに企画した。チャレンジ出店や料理教室、料理を通じた交流会、地域イベントなど、多様な利用を想定している。
 レストラン内は20席程度の客席に加え、カウンターや厨房を完備。冷蔵コールドテーブルや寸胴鍋にも対応したコンロ、オーブン、卓上フライヤーなどをはじめとした各種調理設備を利用できる。
 利用時間は午前9時30分~午後3時30分、午後4~10時(いずれも仕込みや準備、片付けの時間も含む)で受け付け、料金は店舗設備使用料や水道光熱費などとして各5000円とする。
 条件は▽ランチは一般来訪者に食事提供ができる内容であること▽食品や備品は原則、当日搬入であること▽釣銭や売上金の管理は、利用者が行う──など。利用形態によっては、相談に応じる。
 初日となる4日は、地域住民を中心としたグループ「minarasse(みならっせ)」が利用を予定している。自宅内に飲食物を持ち寄りながら楽しむ〝家飲み〟の雰囲気で、来場者と交流を深める。
 この日の〝営業〟時間は午前11時30分~午後2時、午後6~9時で、一般客も自由に来場でき、自由に飲食を楽しめる。11、18、25の各日曜日も、県外シェフらが〝出張〟で訪れ、腕をふるう。
 施設の指定管理を担う一般社団法人SUMICAの植田敦代副代表理事は「住民のみなさんがくつろぎながら過ごすのはもちろん、お店を構えたいと考えている方が試作品を出したりして、起業や新規出店につながる場にもなれば」と、期待を込める。
 現在は、9月以降の利用を受付中。申し込み、問い合わせは、まち家世田米駅(℡22・7808)へ。