第101回全国高校野球選手権 岩手県大会/大船渡21年ぶり決勝へ 一関工を5─0で下す(別写真あり)

▲ 【一関工―大船渡】被安打2、15奪三振の圧巻の投球で、一関工打線を完封した大船渡の佐々木

 第101回全国高校野球選手権岩手大会は24日、県営球場で準決勝2試合が行われ、第2試合で大船渡が一関工と対戦。大船渡は、準々決勝で登板しなかった主戦の右腕・佐々木朗希が先発マウンドに上がり、9回を被安打2、毎回の15奪三振、無失点の好投。攻撃陣も序盤に得点を重ね、5─0で一関工業を下し、21年ぶりに決勝進出を決めた。花巻東との決勝は25日午後1時から同球場で行われる。「令和」初めの今年、大船渡としては35年ぶりの甲子園出場の快挙達成となるか、大きな期待が集まる。

 

佐々木が圧巻の投球

被安打2、毎回の15奪三振

きょう花巻東と大一番

 

 準決勝第2試合は、大船渡と、3回戦で盛岡大附を下した一関工による、ともにノーシードの公立勢対決となった。
 大船渡は初回、打撃好調の1番・及川惠が右前安打で出塁すると、2番・熊谷温の四球、3番・三上の犠打で1死二、三塁とし、4番・佐々木の内野安打で1点を先制。続く5番・木下の飛球を二塁手が捕球できず、三塁走者の熊谷温が2点目のホームを踏んだ。
 二回には、先頭の7番・千葉が打撃妨害で出塁。8番・鈴木の四球、9番・佐藤の犠打で1死二、三塁としたあと、及川惠の二ゴロの間に三塁走者の千葉が生還した。
 さらに三回、木下の適時打で1点を加え、リードを4点に広げた。四回以降、ゼロ行進が続いたが、終盤の八回、9番・佐藤の犠飛で貴重な追加点を挙げ、5─0とした。
 大船渡の先発・佐々木は序盤、やや制球に苦しんだものの、150㌔台の威力ある速球を連発。変化球も効果的に絡めて三振の山を築き、三塁を踏ませない圧巻の投球で完封勝利を飾った。女房役の及川惠は盗塁を3度阻止し、佐々木の好投に強肩で応えた。
 準決勝第1試合は、昨夏制した花巻東が、11─5で黒沢尻工業に勝利した。


 大船渡・國保陽平監督の話

 序盤、思うように点が取れなくて非常に苦しい展開だったが、守備を中心に粘り強く戦うことができた。(佐々木投手については)うまく脱力して投げていたので良かった。決勝に向け、しっかりコンディションを整え、相手に関係なく、自分たちにやれることをしっかりやり「1試合戦い抜く」を心に戦いたい。


 大船渡・千葉宗幸主将の話

 準決勝を勝つことができて素直にうれしい。春は初戦で負けてしまい、その悔しさを胸にここまで練習に励んできた。その成果が今出てきていると思う。試合終盤まで集中力かけることなく、得点できているのが一番大きい。決勝は最後まで諦めず全力でプレーする。

 

▽準決勝第2試合
一関工 000 000 000|0
大船渡 211 000 01x|5

  (一)平野、金子─小畑
  (大)佐々木─及川惠