課題解決へスクラム  気仙地区議会議員協総会 住田で

▲ 県への要望項目などを決めた総会

要望事項を確認

 

 気仙地区議会議員協議会(会長・熊谷昭浩大船渡市議会議長)の第54回総会は1日、住田町世田米のホテルグリーンベル高勘で開かれた。国際リニアコライダー(ILC)の誘致実現や内陸部への道路網充実など、持続可能なまちづくりを見据えた連携強化を改めて確認。各市町が抱える地域課題や早期事業化が求められる施策を取りまとめ、県に要望書を提出する。
 協議会を構成する3市町議会議員と、各議会事務局職員ら50人余りが出席。熊谷会長は「復興の完遂はもちろんだが、ILCの整備実現や内陸部へのアクセス充実など、気仙が一つになって取り組まなければならない課題が山積している。2市1町の議員がともに手を携え、再興とその先を見据えた取り組みに挑戦を」とあいさつし、祝辞では神田謙一町長のメッセージが披露された。
 議事では、要望項目として3市町がそれぞれ2件ずつ提出した計6議案と、会長提出議案3件をいずれも原案通り決定。決定議案の取り扱いは会長に一任し、10~11月をめどに対県要望を行う。
 役員改選では、熊谷会長をはじめ全役員の再選を決定。任期は令和2年度まで。次回の総会は、大船渡市で行う。
 総会に先立ち、3市町の全議員で構成する気仙地区議会国際リニアコライダー誘致推進議員連盟総会を、終了後には協議会と連盟共催の研修会をそれぞれ開催。研修会では「ILCの最新動向について」と題し、県の大平尚理事が講演を行った。
 承認された要望項目は次の通り。
 ◇大船渡市提出▽気仙地域と東北横断自動車道を結ぶ国道107号の改良整備の早期事業化▽主要地方道における浸水区域内の新路線の早期供用
 ◇陸前高田市提出▽主要幹線道路等の整備▽オートキャンプ場モビリアのリニューアル整備
 ◇住田町提出▽国道の整備促進▽県立大船渡病院附属住田地域診療センターの医療体制の充実・連携強化
 ◇会長提出▽国際リニアコライダー(ILC)の北上山地への誘致・実現▽東日本大震災からの早期復旧・復興▽県道の改良整備促進