任期満了に伴う県議選は30日、告示される。大船渡区（定数１、大船渡市）は、正式表明順に、ともに新人で元市議の伊藤力也氏（59）＝三陸町綾里、無所属＝と千葉盛氏（36）＝猪川町、同＝が立候補の予定で、８年ぶりの競争選突入が濃厚。陸前高田区（同、陸前高田市、住田町）は、３選を目指す自民党公認の現職・佐々木茂光氏（61）＝気仙町、自由民主クラブ＝のほかに出馬の動きがなく、前回選に続いて無投票となる公算が大きい。
　今県議選は、９月10日（火）の任期満了に伴うもの。県内16選挙区で定数48を争う。
　大船渡区では、議長も務めた５期目の現職・田村誠氏（70）＝赤崎町、改革岩手＝が今期限りでの勇退を表明。後継候補は擁立せず、伊藤氏と千葉氏が名乗りを上げている。
　新人同士による争いは、定数が１になった平成19年以来初めて。両氏とも東日本大震災からの復興完遂と、復興後を見据えた人口減少や少子高齢化などの諸課題に対応したまちづくりを進めるべく、訴えを広げている。
　陸前高田区では、佐々木氏が３選を目指しているほかには有力な動きがみられておらず、４年前に続く無投票の可能性が高い。同氏は、政権与党との結びつきを図りながらの復興の完遂や産業振興などを掲げ、支持層の足固めと新たな票の掘り起こしに努めている。
　立候補届け出などの受け付けは、午前８時30分から午後５時まで11カ所の県合同庁舎で行われる。大船渡、陸前高田両区の会場は、大船渡市猪川町の大船渡地区合同庁舎４階大会議室。
　手続きが終了次第、伊藤氏は大船渡町茶屋前の選挙事務所前、千葉氏は赤崎町石橋前の選挙事務所前、佐々木氏は陸前高田市高田町の市コミュニティホール前で、それぞれ午前９時ごろから第一声を行う。その後、遊説に出発する予定としている。
　大船渡区は競争選に突入すれば、31日（土）から市役所本庁で、９月２日（月）からは三陸支所、綾里・吉浜各地域振興出張所で同７日（土）まで期日前投票を実施する。
　投票時間は午前８時30分からで、市役所は午後８時、そのほかは同５時15分まで受け付ける。
　陸前高田区は佐々木氏以外に届け出がなければ、届け出締め切りと同時に当選が決まる。
　県議選の投票日は知事選、陸前高田市議選と同じ同８日（日）で、各地の投票所で実施。その後、即日開票される。
　29日現在の有権者数は、大船渡市が３万１３１１人（男１万４９１２人、女１万６３９９人）、陸前高田市１万６６６０人（男８０７４人、女８５８６人）、住田町が４８０３人（男２３４４人、女２４５９人）。