熱々サンマを召し上がれ 夢商店街とキャッセン 盛況の「大収穫祭」 大船渡(動画、別写真あり)

▲ 大船渡で水揚げされたサンマ2000匹が炭火焼きで振る舞われた大収穫祭

 大船渡市大船渡町のおおふなと夢商店街協同組合(伊東修理事長)と㈱キャッセン大船渡(田村滿社長)による「さんまと秋の大収穫祭」は15日、同町のおおふなと夢商店街とキャッセンモール&パティオで開かれた。大船渡で水揚げされたサンマ2000匹が炭火焼きで振る舞われ、市内外からの来場者らが舌鼓。熱々のサンマをはじめとする旬の味と、多彩なイベントを満喫した。
 このイベントは、旬のサンマやさまざまな秋の味覚を味わい、楽しんでもらおうと企画。市や大船渡商工会議所、市観光物産協会が後援した。
 この日は青空が広がる好天に恵まれ、オープン時から家族連れやグループが続々来場。キャッセンモール&パティオ内の特設ブースでは、市内のさんま焼き師らが腕を振るい、13日に市魚市場に水揚げされたサンマを焼いていった。合わせて、さんますり身汁の振る舞いも行われた。
 香ばしい香りに誘われてブースの前には長い列ができ、2000匹がすべてなくなるほどの人気ぶり。焼きたてを受け取った来場者らはさっそくサンマをほおばり、秋の味覚を味わった。
 北上市からグループで訪れた伊藤茂子さん(80)は、「今年のサンマは初めて。炭火焼きでおいしかった」と、名須川朝男さん(77)は「イベントがあるのは知っていたが、たまたま会場を見つけてサンマを食べることができた。旬の味覚をようやく堪能できたね」と笑顔を見せていた。
 キャッセン会場ではこのほか、生サンマの販売、チンドン寺町一座や盛岡さんさ踊りなどのステージイベントを展開。キッチンカーや手作り品などを販売する「秋のとれたてマルシェ」も行われた。
 マルシェには、10年以上も前から大船渡と縁があり、震災後は大船渡おもてなし隊(熊谷仁弌隊長)との交流を深める長野県小布施町のまちづくり団体・小布施いいだん会(三田博幸会長)も参加。特産品の栗を使った菓子やブドウ、ナシなどの果物を販売したほか、地元の信州小布施北斎館の特別展も行った。
 三田会長(63)は「震災から時間がたち、疎遠になっていく縁もあるが、大船渡とは復興支援から今後は親戚づきあいのような形で交流を続けていきたい」と話していた。
 夢商店街会場では、子どもたちに人気のWガンライザーキャラクターショーが行われたほか、大船渡警察署や大船渡消防署、自衛隊岩手地方協力本部がブースを開設し、各種体験を実施。子どもたちは消防車やパトカーに乗り込んだり、制服を試着するなどして楽しそうな表情を見せていた。