かさ上げ地の新拠点船出 本店・大船渡支店が営業開始 JAおおふなと(別写真あり)

▲ 施設前でテープカットが行われ、関係者が落成を祝福

 大船渡市大船渡町茶屋前に落成した市農協(JAおおふなと、菊池司組合長)本店・大船渡支店の新施設開店セレモニーは24日、現地で開かれた。農協や市、建設の関係者らが出席し、店舗の落成と供用開始を祝いつつ、地域活性化の新たな拠点として親しまれるよう願った。

 

地域活性化も願いセレモニー

 

 セレモニーには、菊池組合長らJAおおふなとの役員をはじめ、戸田公明市長(代理)、JA県信連、農林中央金庫、施設設計を担った池田菅野建築設計事務所、施工を担った㈱匠建設の関係者ら約20人が出席。
 冒頭、菊池組合長は「期待通りの店舗が落成し、関係者の皆さまに感謝したい。新しい施設でも、地域に必要とされるサービスを提供し、地域に愛され、信頼されるJAを目指していく」とあいさつ。
 次いで、JA県信連の菅原和則代表理事理事長が祝辞。菊池組合長らによるテープカットも行われ、出席者全員で施設の落成を祝った。
 駐車場では、JAおおふなとの姉妹組織・JAさがえ西村山(山形県)が物販や芋のこ汁提供などを行い、門出に花を添えた。
 1階の大船渡支店(亘理英敏支店長)は、セレモニー後の同日午前9時から営業開始。初日から多くの地域住民が訪れ金融サービスなどを利用し、受け付けの職員が笑顔で対応した。
 盛町から訪れた70代女性は「広くて明るい施設。今後も安心して利用させてもらいたい」と話していた。
 新施設は、地域密着型渉外体制の充実や提案・相談活動強化などを図る、JAおおふなとの「支店再編統合計画」によるもの。築30年余りで老朽化が進む盛町の本店と、東日本大震災後、仮設店舗で営業していた同支店が移転した。
 建設場所は、市の土地区画整理事業で整備されたかさ上げ地で、敷地面積3926平方㍍。建物は、鉄筋コンクリート造3階建てで、延べ床面積2336平方㍍。総工費は約9億円で、「中小企業等復旧・復興支援事業費補助」(グループ補助金)を活用した。
 2階には本店が入り、すでに今月17日から営業を開始している。
 3階には、約150人収容可能な大会議室があり、JAの集会や生産部会の会合などで使用。一般向けの貸し出しも行われる予定という。
 また、10月15日(火)には、現在仮設店舗で運営している末崎、赤崎両支店を大船渡支店に統合。JAおおふなとは同日から全6支店となり、新体制でのサービス充実を図っていく。
 亘理支店長は「これまで仮設店舗で地域の方々にご不便をおかけしていた分、新しい環境で良いサービスを提供していきたい。地域に親しまれる店舗になるよう努めていく」と話していた。