〝裏メニュー〟を特産品に 29日からカツサンド販売 ぽらんで

▲ ありすポークのおいしさを生かした「ビレッジポークサンド」を販売へ

ありすポークなど活用

 

 住田町世田米の道の駅・種山ヶ原ぽらんで29日(日)から、町内産の豚肉「ありすポーク」を生かしたカツサンド「ビレッジポークサンド」の販売が始まる。東京都内の飲食店で〝裏メニュー〟として出されたカツサンドのおいしさを生かそうと、地元内外の人々が手を組み、商品化にこぎ着けた。関係者は「種山のゆったりとした空気も楽しみながら、味わってほしい」と期待を込める。
 ビレッジポークサンドは、ぽらんを運営する住田観光開発㈱と㈲ありす畜産、東京都新宿区に店舗を構えるケラッセ東京が開発。ありすポークの豚バラ肉をミルフィーユ状に折りたたんで仕上げたカツレツと、都市部で人気を集める高級食パン専門店「考えた人すごいわ」の食パン「魂仕込(こんじこみ)」を使用している。
 ケラッセ東京は、一昨年11月にオープンし、世田米に構えるまち家世田米駅内のレストラン「kerasse(ケラッセ)」で腕をふるった坂東誠さん(46)がシェフを務める。今年、町やありす畜産の関係者が来店した際に、裏メニューとしてありすポークの豚カツを挟んだカツサンドを提供したところ、全員が「おいしい!」と感嘆の声を上げたことから、一気に商品化の話が進んだ。
 「自分たちが真っ先に食べたいもの。自分たちがずっと誇りに思っているもの。大好きな人々に自信を持ってお届けできるもの」を意識し、調理方法を工夫。隠し味には、陸前高田市・八木澤商店の「気仙味噌」を用いる。
 ありすポークの強みでもある脂のおいしさや、パンの豊かな甘みを強調。キャベツの千切りに加え、さっぱりとした後味としてシソの葉を添える。
 販売に先立ち、22日には坂東シェフとぽらんのレストランスタッフが一緒に、調理方法を確認。豚肉のやわらかさを生かせる揚げ時間など、細かい注意点を共有した。
 ぽらんでは29日以降、毎週土、日曜日に限定30食で販売。価格は一食800円(税込み)注文を受けてから揚げ始め「賞味期限は30分」もアピール。坂東さんは「ぽらんを訪れて、店内や周辺を巡って『種山いいね』と言いながら味わってもらえれば」と期待を込める。
 営業時間は午前11時~午後4時。商品に関する問い合わせは、ぽらん(℡0197・38・2215)へ。