気仙空想文化祭が開幕 アニメや特撮 コンテンツ多彩にイベント 大船渡
令和元年9月29日付 7面

「空想」をテーマに、アニメや特撮など多彩なコンテンツを盛り込んだイベント「気仙空想文化祭」(実行委主催)は28日、大船渡市大船渡町のキャッセン大船渡エリアを会場に始まった。29日までの2日間、各種コンテンツが集積して〝異空間〟を演出し、復興へと歩む気仙と地域の魅力を県内外に発信する。
2日限りの〝異空間〟
同文化祭は、普段は憩いや買い物などをする日常空間を幻想的・空想的な空間として活用し、地域住民には非日常感を、来訪者には気仙の魅力や人々が楽しむ姿を感じてもらい、各種交流の場にしようと初めて企画された。
初日の28日は、キャッセン内の千年広場でオープニングセレモニーが行われ、実行委の佐藤圭二委員長が「魅力たっぷりのイベントになると確信している。2日間楽しんでほしい」とあいさつ。同委員長の開会宣言でイベントが幕を開けた。
夢海公園内に設けられたメーンステージでは、アニメや特撮ソングを歌う高取ヒデアキさん、同氏がリーダー兼ボーカルを務めるバンド「ZETKI」、仮面ライダーシリーズなどに出演した俳優の半田健人さんと村上幸平さん、〝アニソンの帝王〟と呼ばれる水木一郎さんが順に登場。
水木さんはアニメ「マジンガーZ」の主題歌などを熱唱し、復興が進む中心市街地にアニメソングを響かせた。
須崎川親水広場のDJステージでは、地元「さすけ会」が出演して現代舞踊とアニメソングのコラボが繰り広げられた。
このほか、会場ではアニメーターの湖川友謙氏によるサイン会、アクション体験教室、各種ワークショップ、模型展示などが展開され、市内外から訪れた多くの愛好者や親子連れでにぎわった。
一関市から訪れた土建業・菅野哲也さん(48)は「岩手でこうしたイベントが開催されるのは素晴らしい。来年も足を運びたい」とイベントを満喫した様子。
盛岡市の岡田良子さん(41)は、次女・依子さん(8)と「銀河鉄道999」のメーテルと星野鉄郎のコスプレで参戦。「こういうイベントを企画していただいて感謝。まちがどのように復興しているのかを見るきっかけになった」と話していた。
佐藤委員長は「来場した皆さんの反応もよく、うれしい。それぞれのコンテンツが素晴らしいものになっているので、いいスタートを切れたと思う。来年に向けて弾みがついた」と継続開催へと手応えをみせていた。
29日には、声優と歌手によるグループ「テウチライブ」や、〝スーパー銭湯アイドル〟こと「純烈」によるステージなどが予定されている。