感謝胸にさらなる発展を 創立70周年で記念式典 大船渡高校(別写真あり)
令和元年10月20日付 7面

県立大船渡高校(吉田祥校長、生徒534人)の創立70周年記念式典は19日、大船渡市盛町のリアスホールで開かれた。生徒や教職員、多くの来賓が出席。同校が歩んだ歴史を振り返りつつ、先輩や歴代の学校関係者らへの感謝を胸に、今後さらなる発展を遂げていくことを誓い合った。
歩みたどり決意も新た
同校は、昭和24年に前身の盛農業高校に普通科が設置され、盛高校と改称したのを創立の年としている。その後、同37年に大船渡高校に改称され、40年に大船渡農業高校と分離して現在に至る。
式典には、生徒と教職員、来賓ら合わせて約700人が出席。
東日本大震災の犠牲者に対する黙とうと国歌斉唱のあと、吉田校長が「本校の校訓『自主獨立』は、生徒たちの自主的な勉強、部活動への取り組みにみられ、人間形成や進路などで役目を果たしている。生徒たちが培った人間力、資質、能力を今後、社会で発揮していくことに期待する」と式辞。
式典実行委員会の山口康文会長は「大船渡高校は地域のみなさまから愛され、卒業生1万5000人が社会で活躍している。70周年を迎えるにあたり、これまでの校訓を受け継ぎ、新たな時代を作り上げていってほしい」とあいさつした。
続いて、歴代の校長や同窓会長、PTA会長、定時制教育振興会長、70周年記念事業実行委員長の故・八木正成氏に対し、感謝状と記念品を贈呈。来賓の戸田公明市長と県高等学校長協会の佐藤有会長(代読・菅原尚志副会長)が祝辞を述べた。
生徒を代表し、森海斗生徒会長(2年)は「わたしたちには、地域のみなさんに愛される学校を後世に残すという使命がある。常に何をしなければいけないのかを考え、行動しなければならない。大船渡高校が100年、200年と続くように、今後も相和していこう」と決意を述べた。
結びには出席者全員で校歌を合唱し、さらなる飛躍を誓い合った。

式典前にステージ発表を行う吹奏楽部員ら
これに先立ち、吹奏楽、自然科学、演劇の各部がステージで演奏や活動紹介を行い、日々の学びの成果を発揮した。
式典終了後は記念講演会が開かれ、元全日本女子バレーボール代表監督で、兵庫県のヴィクトリーナ姫路ゼネラルマネジャーの眞鍋政義さんが登壇。「逆転発想の勝利学~チームのスイッチを入れる~」と題し、自身のスポーツとの関わり方を考え、チームを率いるために必要な要素として、「目標を明確にすること」「情熱をもって選手に接すること」を説いた。
同日は、大船渡町のプラザホテルで記念祝賀会も催された。
25日(金)には、卒業生で元サッカー日本代表の小笠原満男さん(鹿島アントラーズアカデミー・アドバイザー)による公開トークセッションを同校体育館で行う。保護者や同窓生も聴講可能。希望者は同校(℡26・4441)へ。