障害者と農業つなぐ 「農福連携」市内でも 陸前高田(別写真あり)
令和元年10月25日付 3面
障害者が農業に携わる「農福連携」の取り組みが、陸前高田市内でも広がっている。農業者の高齢化や減少が進み、担い手不足が大きな課題となる中、農業と福祉の両分野に利点がある仕組み。障害者が活躍する場づくりは、同市が推し進める「ノーマライゼーションという言葉のいらないまちづくり」にもつながるもので、浸透の行方に注目が集まる。
農家の貴重な戦力に
活躍の場づくりでも注目
障害者の就労訓練、雇用、生きがいの場となるとともに、農業者にとっては働き手の確保につながる農福連携。国も第1次産業振興と地域活性化を一体的に進められる取り組みとして、積極的に推進している。
米崎町でショウガ栽培を営む菊地康智さん(35)は繁忙期に入った今月から、高田町の就労継続支援B型事業所「作業所きらり」(村上裕樹所長)の利用者とともに収穫に当たっている。
これまでは親せきの力を借りてきたが、秋季の労働力不足を解消しようと、ショウガ加工処理の委託先の「きらり」に相談。昨年秋に利用者に収穫作業を手伝ってもらい、本年度業務委託契約を結んだ。
利用者が仕事に当たるのは週1~2回。24日は利用者3人がそれぞれの適性を生かし、▽ショウガをスコップで掘り起こす▽根茎、根などを切り分ける▽部位別にかごに入れる──という役割を分担して作業した。
1日2時間ほどの作業だが、菊地さんは「集中して熱心に作業してくれるので、効率が大幅に上がる。本当に助かる」と喜ぶ。
きらりの主任職業指導員・細谷英樹さん(50)は「それぞれ得意分野があり、サポートさえあれば能力をしっかり発揮できる。みんな生き生きと作業しており、私もうれしい」と笑顔で話した。
市内では、若手のイチゴ農家も農福連携に乗り出そうと構想している。
菊地さんは「閑散期があり、通年で人を雇うのが難しい中、期間限定で協力してもらえるため魅力的。農福連携を生かせば、生産規模拡大など可能性も広がる」と意気込んでいる。





