歌声響かせ心を一つに 児童生徒が合唱披露 あすまで文化産業まつり 住田(別写真あり)

▲ 小中高連携文化発表会は子どもたちの町民歌斉唱で開幕

日本では珍しい東ヨーロッパの絵画など多彩な作品構成で魅了する御所湖川村美術館移動美術展

 第47回「住田町文化産業まつり」(同実行委主催)は25日、世田米の農林会館や社会体育館などで開幕した。農林会館では町内の小中高生が心を一つにしながら歌声を響かせたほか、社会体育館では町児童・生徒木工工作フェスティバルの出品作などを展示。役場前での産業まつりをはじめ27日(日)まで多彩な企画が続き、実行委では多くの来場を呼びかけている。

 

作品展示や物販も

 

 文化産業まつりは、町の芸術文化や農林商工業の振興などを目的とした住田の秋を彩る一大イベント。農林会館で開会式が行われ、町内の小中高生ら約300人が一堂に会した。
 引き続き行われた小中高連携文化発表会は、児童生徒による町民歌の斉唱から始まり、国際理解教育に力を入れている成果を響かせた。各学校ごとの発表でも、伸びやかな合唱・演奏が続いた。
 社会体育館での木工工作フェスティバルでは、小中学生合わせて200点以上の作品を展示。いすや書棚といった実用品にとどまらず、独創性やファンタジーを追い求めた作品も目立ち、木の温もりを生かした創作力の高さを実感できる。
 本年度の最優秀賞に輝いたのは、世田米小6年・泉田庵人君による「カワセミ」。木の質感を羽根などの表現に生かし、「完成度が高い。鳥の表現の仕方が良い」などと高い評価を受けた。
 庁舎町民ホールでは「登米伊達黎明展」「御所湖川村美術館移動美術展」が開幕し、行政拠点にも文化の薫りが広がる。このうち、川村美術館の展示は16回目の開催で、今年は「ポーランド・スペイン現代絵画巨匠展」をテーマとしている。
 26日以降も、多彩な催しが続く。農林会館では、同日午後1時30分から特別講演会を開催。「岩手の庚申塔―祈りの石碑をたどる」として、盛岡大学文学部の金野良一非常勤講師が講演する。
 同館大ホールでは、27日午前10時から芸能まつりを開催。大正琴や郷土芸能、詩吟、民謡、舞踊など14団体が出演する。多目的ホールでは「気仙いきいきライフフェア2019」として、福祉機器展示なども行われる。
 産業まつりは、同日午前9時から午後2時30分まで役場庁舎前を中心に開催。飲食や物販、産直の各販売コーナーに加え、今年も都内に店舗を構える「東京オーブン」が参加し、住田産「清流若どり」のローストチキンを提供する。
 午前10時からは、組み立て体験を通して日本の大工技術も学べる「木のジャングルジム」がスタート。午後1時50分からは、葛巻町在住の酪農兼業シンガー・橘和徳さんのライブも行われる。